映画 さんかく窓の外側は夜 感想

映画 さんかく窓の外側は夜 ネタバレありの感想です。
原作は映画を観た後に1巻読んでみました。

・感想

これはミステリー映画だったのでしょうか?
どちらかと言うとホラーサスペンス的な映画だった気がします。
この映画、映画館でパンフレットを見てなんとなく「medium 霊媒探偵城塚翡翠的」的なミステリー作品だと思って(あれもある意味詐欺でしたが)観に行ったのですが想像していたのと違っていました。
どちらかというと「ぼぎわんが、来る」の方が近い印象。
一応謎解き要素はあるとは思いますがミステリー要素よりもメイン人物の心情に比重が置かれていると思いました。

呪い貯金箱の核となっている物についてどうするか、どうやったら解除できる、どうしたら事件を解決できる、ではなく核にまつわる話がメイン。
その核となる物に対して主人公達の想い、心境の変化がメインですよね?
これをミステリー作品だというのは個人的に引っかかります。ミステリー要素もあるけどそれがメインではないというか。

で、映画を観た後に原作を見てみたのですが漫画版はミステリー要素多めですね。基本的には霊や呪いが関わっていて主人公も霊能力持ちなので結構ぶん投げて(霊的に)解決している事が多いですがこれならミステリー漫画と言っても差し支えない。どちらかというとBL漫画ですが。
ちなみに私は美川べるの先生のBL作品しか知らないのでそっち系の知識はあまりありません。そして美川先生のBL作品をBL作品といって良いのかどうかは知りません。

話しがそれましたがちょっと期待外れだったかなあという感想。
つまらない訳ではなかったのですが期待していたジャンルと違ったというか。
てっきり最初のバラバラ殺人が最終的な事件の伏線だったという展開だと思っていた(ある意味繋がってましたが関係性が薄い。さらに言うとあれだけやっても主人公のカレイドスコープ以下というのはある意味主人公が怖い)のですが肩透かしを食らってしまいました。
特にラストは今回の騒動を治めただけで特に根本的な解決はしていませんよ、続編作りますよ的なラストですっきりしない印象。

パンフレットを見直したらミステリーエンターテイメントという謳い文句が書かれていましたがこの文面さえなければもう少し違った見方、そして違った感想を持っていたと思います。
もう一度まとめると全体的な作り自体はそれほど悪くはないと思うのですがある意味予告詐欺的な作品だったと思います。

以下雑記

・焼肉

やたら焼肉が出てくると思ったのですがこれが伏線だったんですね。
吐いた直後の三角に焼肉食わせようとして酷い主人公だなあと思っていたらそれも伏線だったとは。
途中呪いの貯金箱があればもっと効率的に稼げるんじゃね?的な発言がありましたが本当に単純に焼肉食べたかっただけなんでしょうね。もう完全に精神的に壊れているし他者を思いやる気持ちも持てない。呪いで死ぬ人間がいてもその他の原因で死ぬ人間の方が多いし呪いで儲かる、そして自分が食べたい焼肉が食べられるならそれでいいじゃない?的な発想。
何だかんだ言ってこの作品冷川が一番怖い。

原作1巻以降知らないですがラスボスがいるとしたら冷川がラスボスになりそうなスペックと境遇していますよね。今回の話で多少精神的に元に戻ってきたとは言え何らかの原因で暴走、そしてそれを三角が止めて物語は終わり、的な展開がありそうです。

・継ぎ接ぎ死体

上でも書きましたが呪いを使って操作して3人殺してまで作ってもカレイドスコープ以下という。まあカレイドスコープの方は数十人単位の呪いが集まっていそう、そしてさらに冷川の感情が詰まっていそうなので高々3人ぐらいでは比較にならないのは当然なのでしょうか?

・冷川理人

原作の設定はわからないですが映画と設定異なっているのでしょうか?
原作だと霊をぶん投げていますが映画だと霊を呪いとして自身に取り込んでいるような印象でした。
非浦英莉可も同種の能力持ちのようですが能力の絶対値は桁が違うような気がします。
映画を観た限り両者とも呪いや霊を取り込んで自身にストックしそれを呪いとして行使できる能力。
非浦英莉可はこの能力で間違いないですよね。さらに自身のストックがなければ貯金箱から呪いを借りる事が出来る。でも能力的に不足気味であり貯金箱の呪いは制御できない。

対して冷川も同じ能力。やけに簡単に霊を除霊っぽい事していましたがあれは祓っているのではなく自身に取り込んでいるとしたら納得の能力。過去に数十人呪い殺している、さらに言えばそれでも全く自身の反動がなくストックも尽きる事がなかった事から言えばその能力値は非浦英莉可を遥かに凌駕している可能性が高いです。

特に呪いの品でもない母親から送られたカレイドスコープが完全に呪いのアイテム化していた事からも相当に強力な能力者だったと思われます。
さらに言えば能力的に高すぎるゆえに教団(?)は冷川を放置していた可能性がありそうです。
なんせ暴走すれば数十人ぐらいあっさり呪い殺せる人間ですからね。警察にも顔が利くぐらい活動している冷川を放置して非浦英莉可を使っていたのは完全に精神的に壊れている冷川より非浦英莉可の方が色々と扱いやすかったのではないかと思っています。
という訳で原作でどういった設定なのかは知らないですが映画で一番危険なのは冷川ではないか、という考察でした。

・半澤日路輝

信じないから呪いが一切通用しない。
信じないから信じられた。
ある意味一番個性的な人間。
まあ物理攻撃に弱いので無敵ではないのですが(呪いで人を操作できる以上呪いで物理攻撃は可能)なかなか面白いキャラクターでした。

・三角康介

最近志尊淳さんが色々映画出てくれて嬉しいです。
トッキュウジャーの時から良かったし映画の演技も良かったです。
これからも期待。

映画
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