映画 モンスターハンター 感想

映画 モンスターハンター
ネタバレありの感想です。
ゲームは前やっていました。3rdあたりまで?
観たのは吹き替え版です。字幕版観ようかと思ったのですがタイミング的に吹き替えになってしまいました。
と言ってもオリジナル言語が飛び交う世界観なので吹き替えでも字幕でも大差なさそうですが。

・感想

アクション超凄い。さすがハリウッド。
脚本それを上回るぐらい超凄い。悪い意味で。
モンハンやったゲーマーでこの展開を期待した人が一人でもいたのだろうか?

まずアクションについて。
ゲームのモンスターが映画のスケールで画面狭しと暴れまわる。
この再現度。現代の日本の映画環境で作り上げるのは不可能ですし(予算・期間的にも)流石ハリウッドと言わざるを得ない。

で、問題の脚本。
監督はモンスターハンターのジャンルを勘違いしてないでしょうか?
バイオハザードシリーズの監督らしい(映画版のバイオハザードは未視聴)のですが同じカプコン製のゲームだからと言ってモンスターハンターはバイオと同ジャンルのゲームではないのですよ?
冒頭ホラー映画の様に化け物に襲われ次々に戦死(と言って良いのかわからない)仲間たち。生き延びている仲間がいると思ったら卵を植え付けられ食い破られる始末。
やっぱりホラーか。ITでもこんな酷い死に方している人間はいない。

その後はハンターと合流し、一緒にハントを始めるのかと思ったら何故か始まる格闘戦。しかも長い。
同じアクションでも人間同士のアクションを見たいのではない。モンスターとのアクションを見たいのです。無駄に出来がいいのが逆に問題、というかそのリソースをモンスター戦に回せ。
長い長い導入を経てディアブロスを撃破。
そして他の仲間たちと合流、と思いきやまた人間同士の諍い。
だからモンハン映画に期待しているのは人間同士の戦いではないと…こっちは比較的短時間で済んだからいいものを。

ラストのリオレウス戦が始まったと思ったら数分で現代へ。
主人公が止めを刺してTHE ENDかと思いきやハンターと団長再登場。
どうなるのかと思ったら「俺たちの戦いはこれからだ!」の超投げっぱなしジャーマンEND。何も解決していない。

といった感じでジャンル「ハンティングアクション」ではなく「サバイバルホラー」が適当だと思われるのですがどうでしょうか?
中盤のディアブロス戦は良かったと思うのですけどねえ。
序盤と終盤。ラストのオチは酷かった。

といった感じで映画館でポップコーンを頬張りながら観るのには丁度いい映画なのかもしれません。人間世界とモンハン世界を繋ぐ塔の存在や何故両者の世界が繋がったのか、等々気になる要素はありますが一切解決しないままストーリー進んで行くのでそれらの要素は一切に気にしないで観る事が出来るからです。アクションだけに集中できる。

アクション超大作という点については異論をはさむ余地は無いと思いますがアクションの方向性が若干違うのと(現代兵器戦、人間同士の格闘戦は極力減らしてもいいと思う)脚本の方向性が明後日の方向を向いているのは…擁護しようがないです。

以下雑記

・ハンマー

私ゲームやっていた時はほぼハンマー使ってたんですよね。
映画の中でハンマーを使っていた記憶がないのですが。
とはいえあのモンスターどもを見る限りハンマーでどうにかなるモンスターはいなかったと思いますが。アプトノスすら無理そう。ガレオスならギリギリ?

・チョコレート

ジャンル、サバイバルホラーで必要なのは武器ではなくチョコレート。
チョコレートがなかったらサバイバルできなかった。

・アイルー

自分の知っているアイルーと違う。
あれはアイルーの仮面をかぶったチャチャブーではないでしょうか?
そしてラスト。何故かアイルーで締め。
物凄く強そうなので他の蹴散らされたハンター(ハンターって書くとわかり辛いですがモブハンター)よりこのアイルーを戦闘要員にした方が良かったと思います。

・甲殻種

ザザミかと思ったら違った。
名前がよくわからなかったし、調べる気もないので甲殻種で。
映画のジャンルをかえた戦犯。あの巣から脱出するシーンを延々とやる必要は無かったと思います。
とはいえディアブロス戦で睡眠攻撃を使う件は良かったと思います。
敵の素材から大型モンスター討伐の決め手になる道具を作り出すのはまさにモンハン。
惜しむらくはほぼ効果がなかった事ですが。
一瞬動きを鈍らせた、という訳で役に立っていない訳ではない(なければ全滅していた可能性が高い)のですがもう少し効果があっても良かったのではないかとおもいます。

・ディアブロス

リアルサイズのディアブロスって怖いですね。
あんなの倒しているゲームのハンターが逆に怖いって話にもなりますが。
全体的な映画の評価としては低いですがディアブロス戦だけは良かったと思います。
ちゃんとモンスターハンターしてましたしね。
部位破壊(部位破壊したのは近代兵器だったと思いますが)もあったし状態異常も活用していた。仲間との協力プレイもあった。
逆に何で他のモンスターでこれが出来なかったのが疑問ですが。
モンスター狩るだけの映画だと単調になると思ったのでしょうか?

・ガレオス

上手に焼けました、が無かったのが残念。
映画の流れを無視して肉を焼くときの音楽流しても良かったと思います。その辺の細かい整合性とか気にしている内容の作品ではないので。

・リオレウス

リオレウスってこんなに炎吐きましたっけ?
レイアの方が炎使っているイメージがあるのですが。
それはともかく、そして脚本は置いといてアクションシーンはとても良かった。戦っていたのはハンターではなく主に近代兵器なのですが。
しかしトドメが弓ってのが渋いですね。
とはいえ逆に剣系で倒せるイメージはないのですが。近代兵器効かないですし。
肉質を考慮せずちゃんと弱点部位を狙いましょう、といった意味合いでも弓でトドメってのは良かったと思います。
ディアブロス戦だとハンター途中で1落ちしてましたしね。彼に止めを刺させる展開は悪くはなかった。その後の展開は知らない。

・アルテミス

ディアブロスで意識不明となり、甲殻種に囚われ捕食寸前で脱出。
火薬を使って消毒・殺菌を行ったものの心身ともにボロボロの状態でハンター戦。
食料はおろか水すら満足に補給できない状態の彼女がまともに戦えたのは…そうキャンプのベッドで休んだから。
異常なまでの生命力ですがハンターになるには最低限の資質ですね。そういった意味合いでも彼女は我々の世界の人間ではなくモンハン世界の人間に相応しいと言えるでしょう。
次回作があるとすれば所狭しとモンハンアクションを繰り広げる彼女の姿がありありと目に浮かびますね。

・ハンター

日本語吹き替えが必要だったのか疑問。
松坂桃李本人も言っているようですが。
せっかくアフレコ1年間やってきて、さらにはアニメ映画の主演クラスの役どころやってきて、いざ実写の吹き替えとなったらこれですよ。
1年違いの千葉雄大は主演の吹き替え(ピーターラビット)やってるのだから松坂桃李もいい役やって欲しいと思うところ。
…いや役柄的にはほぼ主演ですよね。台詞吹き替えに意味があったのかわからないってだけの話。びっくりするほど(吹き替えの意味が)何もない。
というか世界観的に言葉が通じる方がおかしいといえばおかしいのですが(逆に団長は不自然なまでに流暢な英語を使っている)脚本的に色々おかしいのでもう整合性とか無視して全員英語話せる流れで良かったのではないかと思います。

映画
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