映画 ゴジラvsコング 感想

映画 ゴジラvsコング
ネタバレありの感想です。
前作キングオブモンスターズは観てますが他シリーズは観てないです。
日本のゴジラシリーズもほぼ観てないです。

・感想

ヒーロー物のvsとしてはベタなストーリー。
怪獣物のvsとしては珍しいストーリー?
ヒーロー物のvs、というか自分の場合はほぼ戦隊もののvsの知識しかないのですがそちらは基本的にvsと銘打ってあるのですが実際にvsする事はほとんどなく方法や目的の違いからなどから一時的な対立、そして共通の敵の登場、最後に共闘という流れが多いんですね。
どちらもヒーローであり、どちらが強いのかを決める物語ではない為です。
価値観などが異なるヒーロー通しがぶつかり合う事で成長し、互いに手を取り合って戦う、というのがだいご味なんですよね。
怪獣物はどちらかと言うと本当にどちらが強いのか、互いの生存をかけたバトルものである事がほとんどであり、大抵はメイン側の怪獣が勝つものの時には同士討ちなどの結果に終わるなどその戦闘自体が見ものである事が多いと思います。

で、今回の映画なのですがどちらかいうとヒーロー物よりの展開だったのではないでしょうか?
別に双方とも完全な人間の味方という訳でもなくさらに言えば1960年代に作成された『キングコング対ゴジラ』では怪獣物のvs要素が強くヒーロー物、怪獣物どちらに寄せてくるのか楽しみにしていたのですが今回はヒーロー物に寄せてきた、といった印象ですね。
双方対立するも、共通の敵メカゴジラが出現した事により戦況は一変。
ゴジラとコング、さらに言えば双方に協力する人間たちの助力もありメカゴジラを討ち果たす事といったヒーロー物よりのvsに近い展開となっていました。

まあゴジラもコングも双方映画のメイン怪獣をやっている訳でどちらが勝つか、というのを決める映画ではない可能性が高かった訳ですが(実質ゴジラ圧勝でしたが)ちょっと意表を突かれました。
そもそも敵がメカキングギドラではなくギドラを使ったメカゴジラというのは意外でしたし。
ストーリー的な事は置いといて流石に最近のCGを駆使して作られた映画。
圧巻のバトルシーンは非常に良かったと思います。

個人的に良かったのはコングの脱臼(?)シーン。
最近の映画ってCG多いのは良いのですがそのせいかダメージ描写が足りないんですよね。部位破損のCG作るのが結構手間らしいですが攻撃してもダメージがあるのかないのかわからない。
攻撃を重ねても最後のトドメ以外は最初と姿がかわってない、ダメージ描写が見えない事が多い印象なのです。
でもコングはきちんとダメージを負って。さらに無理やりビルで治して、ときちんとダメージ描写があるのが良かったです。
個人的にはこの手の描写がないとあまり戦っている感が無くていまいちなんですよね。

さらに言えば最後のメカゴジラもなます斬りにされて各パーツが吹っ飛んでいく。こういった描写があり非常に良かったと思います。
大迫力のアクションシーンはとてもカッコよく。
ストーリーもゴジラとコングが共闘するに相応しい敵の出現があり。
アクション映画としてはかなり良かったのではないかと思います。

以下雑記

・エイペックス

一つ言わせて欲しい。セキュリティがいい加減すぎやしないでしょうか?
不審者多数潜入しても一向に反応しないセキュリティ。結局発見したのは人による目視ですし。
輸送コンテナ?に異物が混入しても全く反応なし。技術力は非常に高いと思うのですがセキュリティが酷すぎる。
最後のメカゴジラ戦も酒をかけられただけ(既にシステムが暴走していたとはいえ)で故障するコンピュータ。(一応即復旧はしていましたが)
金のかけるところが違う気がします。
とはいえあまり内部のセキュリティをガチガチにすると色々面倒でしょうしそもそも秘密裏の施設で不審者侵入を想定していないシステムの為、と思っておいた方がよさそうです。

・芹沢蓮

最近観た映画は小栗旬が出るたび死んでる。
それは置いといて上記セキュリティに加えてもう少し職員への負担も考慮して欲しいと思います。
後半ほぼ白目向きっぱなしで登場シーンの殆どが白目だった印象しかない。

・ネイサン・リンド

ラストの手話のシーンは良かった。臆病と勇敢のくだり。
しかしラスベガス一週間分の電力での電気ショックはいいのですがその前にその電力一週間分の詰まった船をコングは握りつぶしていたような気がするのですがコングの手のひらは大丈夫だったのでしょうか?下手したらあそこで死んでましたよね。

・アイリーン・アンドリューズ

10年コングを研究してきたからわかる、コングは無敵だ!的な台詞があったと思いますが
初戦、船上での戦い→一方的にコングの負け
2戦目、香港での戦い→専用武器を持ったにも関わらず敗北
メカゴジラ戦→ゴジラの助力でなんとかメカゴジラ撃破
コングが好きなのはわかりますがちょっと過大評価だったと思います。ゴジラにも勝てないしギドラにも勝てないですよ彼は。

・バーニー・ヘイズ

アメリカの潔癖症は漂白剤が必須なのか疑問に思います。
それはともかく結構な大企業に5年勤めあげていただけでも非常に優秀なキャラだったのはないかと勘違いしてしまいそうです。実際は暴れるだけ暴れて特に役に立った記憶がない。

・ウォルター・シモンズ

後ろ、後ろとはこの人の最期を指す言葉でしょうか?
というぐらい非常に分かり易い死に方をしていた気がします。

・ジョシュ・ヴァレンタイン

なんの為にいたのと思わせるぐらいのキャラでした。ほぼ役に立っていない。
と言っても酒をかけて弱体化させてはいるのですが。
でもあれだけ技術力があれば酒かけても無駄じゃない?と普通に思いそうな気がしないでもない。

・ジア

実際にゴリラだかなんかの霊長類で手話を覚えさえた例があった気がしますがそれにしてもコングに手話を習得させたのはすさまじい偉業ではないでしょうか?

・コング

冒頭のシーンはどの層を狙ったシーンなのか製作者側に問い詰めてみたい。
ゴジラの熱線をまとった斧を振り回すシーンは本当に非常に良かったですが。

・ゴジラ

エイペックス襲撃するも肝心のメカゴジラは見逃す
船上では機械停止と共に攻撃を中止する
香港戦ではコングに止めを刺さず放置
手心を加えているのか、それとも肝心なところが抜けているのかいまいちわからないシーンが多かったように思えます。
自身の脅威にならなければ放置しといてやる、的な心境なのでしょうか?

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