映画 嘘喰い

KIMG1273.JPG映画 嘘喰い
ネタバレありの感想です。
原作は全巻持っています。
最近全話読み直しましたが設定等勘違いしているところもあるかも。
今回かなり辛口の感想となっています。
以下ネタバレありの感想です。
・感想
これが邦画の本領発揮か…。
悪い意味で。
まず原作が完結しているにも関わらず余計な展開を入れまくったオリジナルストーリー。
原作未完で映画を作ってオリジナル展開を入れて酷評される、というのは数多く存在しますが完結した漫画のストーリーを大幅に変更して酷い味付けでアレンジするのは…すみません結構ありました。
しかしここまで酷いストーリー改変はどうなのかと。
いやストーリーどころかほぼ全員オリキャラと言えるぐらいの改変。
後で色々書いてみますが…とりあえず一例。
とある理由で虚弱体質になってしまった貘をリアルで立会人クラスの動きが出来る横浜流星がやるのはどうなのかと。
案の定原作の設定ガン無視でしたし。
どうせ変更するならバリバリのアクションする獏でも良かったんじゃないでしょうか?横浜流星の無駄遣い。
いや演技は良かったと思うのですが…なぜよりにもよって原作最弱クラスの貘をやらせるのかと。
で、そのほぼオリジナルストーリーとオリジナルキャラが登場するオリジナル展開が良いのかと言えば…どうなのでしょうか?
原作との違いが気になって、というか原作と同様の場所を探すのに集中してしまっていたのであまりしっかりとは覚えていないのですが…いやなんか凄い安っぽい。
特にメイン敵の佐田国の設定変更は意味があったのでしょうか?
いや理由はわかるんですよ。
あそこでアイデアル関係やミサイル云々の話をしだすと(一応組織の人間っぽいのはいましたが)かなり長くなってしまうのでその辺省略する為に世界平和の為に!的なキャラに変更したのでしょう。
それが良かったかはどうかは別問題として。
原作無視のストーリーが良かった訳でもない。
原作無視のキャラクターが良かった訳でもない。
原作無視のギャンブルと原作の設定無視の原作ギャンブルが面白かった訳でもない。
原作無視をするのならばそれなりに面白いストーリーを期待していたのですが…残念でした。
以下雑記
・屋形越え
全日空(?)をハッキング。
フライト依頼された人物を射殺ってのは…あまりスマートじゃないですよね。そこまで権力行使できるのか気になります。
そもそも原作の場合貘が相当数の飛行物体を飛ばすよう手配(そしてそれはお屋形様の手のひらの上で…さらに言えば負けるように貘が誘導していた)していたはず。映画だとほぼ運任せにやっていたようにも見えますが…。
まあそれ以上に伽羅がいないのが気になりました。映画だと夜行妃古壱がずっと専属立会人的な立ち位置なのでしょうか?
亜面っぽい立会人はいましたが…人選がよくわからない。
・冒頭ギャンブル(チンチロリン?)
あんなあからさまなイカサマが今まで発覚しなかったのが不思議。
当然サイコロはカイジの班長のように入れ替えて行っていたと思うのですが…ここぞという時にゾロ目しか出ないサイコロはどうなのかと。班長のサイコロも高確率で勝てるってだけで確実に勝てる訳じゃないですからね。
恐らく複数種のサイコロ準備してるはずですが…それにしてもあからさま過ぎる。
そして貘のイカサマもちょっと雑な気が。
あのイカサマで都合よく勝てるとも限らないですしね。前もって調べるのは難しそうですし…。負ける確率がそこそこありそうな気がします。
というか親がサイコロ振ってゾロ目でなければ負けって何のギャンブルでしょうか?サイコロ3つ振ってゾロ目出る確率って相当低いと思うのですが…。子は張るだけ?
ギャンブル自体もよくわからないし展開も雑。
そもそもあの一連のシーン自体が必要だったのか、そしてあの賭郎の事を知っていた人物は何者?
・梶との出会い
原作通りのスロットじゃダメだったのでしょうか?
債務処理の話も簡略化されてますし…まあ原作の梶も序盤中盤終盤と成長しまくってもはや別キャラになっているので…難しいキャラではあると思いますが。
それはともかく貘が闇金にケリを入れていたのは気になります。原作通り梶だけ殴っていた方が後腐れなさそうなんですけどね。
・ルーレット
ここの流れは原作とほぼ一緒?
ギャンブルの流れだけですが。
何故か蘭子の店になってはいますが…後々の展開から考えるとまあギリギリありな感じはします。
その後のエレベーターの賭けも後の展開を考えるとなしではない…気がする。後が酷いので相対的に良く見えるだけかもしれませんが。
・佐田国対大臣
あそこの監視カメラ1つしかなかったような気がするのですが…あれで全部手札見えていたのでしょうか?
目蒲のアクションシーンは良かった、というか悪くはなかった。鬼太郎…じゃない目蒲って原作だと良いところなしで死んでますしね。
ただしあそこであれだけやらかして証拠隠滅出来るとは思えませんが。あの時点の賭郎にそこまでの力があるとは思えない。
・庭脱出ギャンブル
…廃ビルどこ行った?
それどころか原作要素がほぼ皆無。駆け引きでどうにかするのではなく運任せで貘が囮になって梶がフィジカルでどうにかしていく展開。タイムリミットも意味があったのか不明。2時間経ったらロデム解放されるなら他のメンバーはもっと早く仕留めに行っていた方が良かったと思います。
そもそもあんな逃げ場のない場所で走って逃げられるロデムはロデムじゃない。そして謎の15分設定。もうこれ完全オリジナル展開ですよね?
・梶離脱からの復帰
梶のギャンブル編が無いので…なんか凄い適当にそれっぽいストーリーを入れてみました、といった印象。
もう映画の梶は性格がよくわからない。
・蘭子邸居候
あのシーン必要だったのか疑問。
いや蘭子自体完全に別キャラなので存在自体が必要だったのか疑問。
とりあえずマルコの包丁さばきが美味いのはわからないでもないですが味付けは別だと思います。
・ババ抜き
一見原作通りに進んでいるように見えますが…気になる点を
貘が佐田国のイカサマに気が付いたタイミングが違う
(原作は1ゲーム目終了時?映画だと3ゲーム終了時?)
原作だと最初に佐田国が監視カメラからの映像を見ていると仮定したのは1ゲーム目から。で、その後ひたすら指や足でタイミングとりながらゲーム進行してるんですよね。時に20分もかけて。
で、どのタイミングでどのカメラの視点を見ているのか把握出来たのが3ゲーム目辺り?
それだけ時間かけてるんですよね。
映画だと追い込まれて、梶の応援的な展開(これもどうかと思いますが)の後イカサマを特定。その後超速でカメラ関係を把握して勝利してるんですよね。
一応蘭子の店の件である程度仮説は立てていたはずなのですが…それにしても早すぎる。
で、4ゲーム目。
貘は監視カメラから見えないようにカードを上下に分けて出していましたが…あれは運任せだったような気がします。貘が嫌うタイプの。
原作の貘も運任せにする時はありますがそれはやれる事を全てやってから。中途半端に対策立てて2択ってあんまりやらないと思うのですよね。
あの出し方は違和感があります。
次に立会人戦。
…いや素直に號奪戦で良かったのでは?
戦闘自体は原作と違って時間稼ぎをする必要もなかった夜行妃古壱無双でしたが…最後の首は必要だったのかどうなのか?
おかげでハングマンに吊るされる人間かわってしまいましたし。
で、最後のハングマン。
…このシーンの改変は本当に必要だったのでしょうか?
一応原作でも貘が世界平和と言っているシーンはあるのですが…佐田国は違う。誰だこいつ。そもそも夢半ばで敗北して満足そうに逝くのはどうなのかと。
・ハンカチ落とし
原作でのラストバトルですが…続編やるんですかね?
そもそも場所違いますし展開も大幅に変更ありそう。
無策で行って途中梶と蘭子の応援で覚醒して閏秒に途中で気が付いてたまたま利用して勝ちそうな。そんな予感がします。
・梶 隆臣
原作とだいぶ違うキャラなのですが他のキャラが完全にオリジナルにしか見えないので相対的に原作キャラっぽく見える。
それが良いのか悪いのかはわからない。
・マルコ
喋り方がおかしい。
いや原作の方が喋り方おかしいのですが…これはマルコではない。
仲間化した後は単なる料理人になってましたしね。存在意義が不明。
そもそもロデムの15分制限ってなんでしょうか?
・鞍馬蘭子
原作に同じ名前のキャラがいるだけで全くの別キャラ。誰だこれ。
とりあえず続編あったら東京タワー編で貘を庇って死にそう。ハンカチ落としの時に何故か同行していましたが多分気のせい。
原作とその相違点。同様の点を挙げる方が難しいかもしれない。
店に銃器を配置(原作だとほぼ無し。レオが隠し持っているかもしれない程度)
貘との一連のシーン。ほぼオリジナル。
全財産5億(原作だとハングマンの時に10億出資。しかも全財産とは言っていない)
蘭子邸(そもそも原作に出ていない)
佐田国とのギャンブル(貘程ではないけれどもそれなりに策を弄するタイプ。少なくともイカサマやっている人間に無策で挑むキャラではない)
他にも色々ありそうですが長くなりそうなのでこの辺で。
・目蒲鬼郎
佐田国の専属立会人にしてください、的な話をしていたと思うのですが…あれは基本的に面識を持った順ですよね?
立会人の意向で変更できるのか不明。原作通りの組織ではない可能性も高いのですが。
・レオ
…出てたの?
公式HPで確認してびっくりしたのですが…いやこのレオなら出す必要なかったと思います。佐田国の付き人みたいにオリジナルでいいのでは?
原作のレオは立会人クラスの強さはあるはずなのですが…そうは見えないですね。ヘブンズトルネードとか使えそうですが。
・切間創一
監視カメラの件の時にやっとわかったの?的な台詞があったと思うのですが…そういうキャラじゃないですよね?
そもそも特に理由もなく会員のゲームを見に来るキャラでも…いや原作でもよくわからない点のあるキャラなのですが。
・草波 渉
誰?
佐田国に協力していた、つまりアイデアルの人間である可能性は高いのですが…アイデアル編は止めといた方がいいと思います。
そもそもこれをオリキャラにする必要はあったのでしょうか?
といってもカールが出ても胡散臭いだけですしね…。
・小野寺昌弘
爆発物郵送は危険極まりないのでやめといた方がいいと思います。
配達遅延あったらその時点で終わりですし。
まあそれはともかく佐田国以外の研究者を都合よく全員消して佐田国に重傷を負わせたその手腕は脱帽。狙ってできるものではない。
最初から全員やるつもり、佐田国はたまたま生き残っただけなのかもしれませんが。
・夜行妃古壱
梶に貘の過去を暴露していましたが…暇だったのでしょうか?
原作でもオレオレ詐欺業者撲滅とかやってはいましたが…会員に呼ばれたからと言って直接来るのはちょっと違和感。
そして重傷を負った貘を蘭子に任せるのもちょっと違和感。
強さは納得。若い時に先輩ライダー…じゃない先輩立会人に大特訓してもらったのでしょう。
・佐田国一輝
とりあえず技術無償提供は止めておいた方が。
絶対争いの元になりますよ?
理想主義者過ぎて…これはある意味原作通りなのでしょうか?
・斑目 貘
カリ梅を食うタイミングに違和感。
原作だと思い通りに事が運んでいる時に食ってましたが映画だと何か気が付いた時に食ってる気がするんですよね。ババ抜きの時とか。
個人的な意見なのですがどうせ貘役を横浜流星にやらせるなら虚弱体質な横浜流星が見たかったです。原作通りの。ある意味レアじゃないですか。
アクションもさせないで中途半端に普通の動きをさせるぐらいなら逆に超絶アクションやる貘が見たかった。心臓移植される前の貘ならできそう。

映画
スポンサーリンク

コメント