映画 貞子DX

映画 貞子DX
ネタバレありの感想です。

20年前の貞子は未視聴。
数年前に公開した方の貞子は観ています。

以下ネタバレありの感想です。

・感想
呪いのビデオ 見逃し防止機能付き。

ラストシーンで癒されるホラー映画って貴重ですよね。
大抵後味悪く終わったり、謎が解明されたと思ったら実は・・・
とか貞子が入院中の主人公にわざわざ影を見せつけるように迫って来てカーテン開けて終わりとか

それに対して本作。
家族の団欒のように夜10時に合わせて家族4人一緒に観る呪いのビデオ。
とてもホンワカとした良いシーンだったと思います。
まあ妹さんはビビりながら観ていたので家族団欒とは言い難いような気がしますがお母さんはある意味満足していたので問題なし。多分。

引きこもりの元にも対人恐怖症を克服せよと言わんばかりにヤンキー張りのメンチをきりながら視聴を迫る貞子がいて思わず涙腺が緩んでしまいました。
笑いをこらえるのに必死で。

涙あり、笑いありのよいラストシーンだったと思います。

冗談はこれぐらいにしておいて・・・
内容的には結構酷い出来かと。

天才設定の主人公が天才的ひらめきで事態解決するのかと思いきや役に立ったのは写真記憶的能力で神社を特定しただけ。
他はデジタルタトゥーとか毎日の食事とか・・・天才でなくても思いつく事ばかり。
呪いの方程式とは一体なんだったのか・・・。
観れば時間制限リセットされるとか方程式ではない。気がする。

そもそも下手に主人公が「一緒に観れば集団免疫つきますよ」的に発信してしまったので被害が広がった可能性が。
まあ主人公が言わなくてもKenshinが遅かれ早かれ広めていたとは思いますが。

ホラー描写も貞子縛りがある為かどうしても描写が単調に。
序盤で妹が追いかけられるシーンはそこそこ怖かったと思うのですが(個人的に一番怖かったのが静岡のおじさん登場シーン。2番目は主人公の謎ルーティーン)あとはその繰り返しですからね。

境内での貞子との対面シーンも・・・貞子がああいった描写しても怖くないですよね。
ジリジリ迫りくる貞子の方がいくらか怖かった。

ホラーとしてもストーリー的にもいまいち。
ただ前作も今作同様いまいちではあったのですが・・・ラストシーンだけで全てが許せてしまう。
一点突破のネタを仕込んでくる映画って好きです。
ただし人にはオススメできない。

以下雑記

・エンドロール
一番の見どころではある(個人の感想です)のですが色々ツッコミたいところが。
なぜ24時間リミットのあるビデオを毎日同じ時間に観るのですか?
一分遅れたら死にますよ?
せっかく貞子が手を変え品を変え視聴制限時間が迫って来る事を教えてくれるのに。

これは単にお父さんと会える事に味を占めたお母さんの発案なのではないかと思います。妹さんは完全にビビっていたので止めた方がいいと思いますが・・・なかなか家族関係は難しいものですね。

あと家族が見る可能性がある場所で見るのは止めた方がいいと思います。
無駄に被害者増えてるじゃないですか。

・前田王司
情緒が不安定過ぎる・・・。
運命の女(多数)が死んだ→呪いに殺されるぐらいなら死んでやる→土砂で痛みを想像して断念→お祓い(もどき)をしてもらって一安心→喫茶店で騒ぎまくる→やっぱり貞子は存在するんだ→主人公に運命の人宣言→神社についても騒ぎまくる
何かしらの精神的疾患を抱えているのではないだろうか・・・。

そもそも時間制限ある(わざわざ数時間前にお知らせに来てくれる)のに22時近くになるまで何も準備していないメンタル。
呪いに関係なく近いうちにやばい事をやらかしそうな気がします。

・感電ロイド
10年引きこもりがよくあの時間帯に神社に一人で外出できましたね。
しかもフル装備で。
あの時間帯一人で呪いがある可能性が非常に高い場所を探索できるのは既に引きこもりではないのでは?
そもそも何故お母さんは気が付かなかったのか。

色々気にはなりますが・・・エンドロール。
貞子にガンつけされながら極力目をそらさないようにビデオ見るシーンはホンワカしました。ただあれに耐えられるなら引きこもりは完全に克服出来ていると思います。常人なら精神的に病みそう。

・Kenshin
ビデオデッキで必死にダビングするKenshinさんは仕事熱心だと思います。
しかしあのダビング作業をしたらそれはそれで呪われそうな気がするのですがあくまでビデオを見なければ問題ないのでしょうか?
呪いのビデオなんだか単に寂しい貞子が人を求めてやっているだけなのかよくわからない。

・一条智恵子
メンタル強すぎやしませんかね・・・。
あれだけの目にあってそれでもラスト。お父さんと一緒にビデオ見ているのは強靭過ぎるメンタル。
そもそもあの貞子。時間か何かわかりませんが姿変えてきますよね?
もしかしたらお母さんはウイルスに侵食されすぎて既に貞子がお父さんにしか見えない状態になっているのでは・・・。

・一条双葉
なぜ最初に静岡のおじさんが見えたのか問い詰めたい。
他の呪われた人間を見る限り近しい人の姿に見えるようですが・・・最初におじさんがでてきたのは何か特別な関係性を疑ってしまいます。
お姉ちゃんは貞子が妹に姿が見えていた気がするのに・・・。

・一条文華
天才設定は必要だったのだろうか?
まあ多分必要だったんでしょうね。凡人にはわからない領域で。

しかし天才とは言いつつ最初の呪い解除の条件を特に確かめもせず拡散するのはどうなのかと。いや天才だからこそ自分のひらめきを信じたんですね。
まあ実証実験=被害者増やすので試しづらいところではあるのですが。

あと上記でも書きましたがこれだけは書かせてほしい。
あの謎のルーティーンというかポーズ。凄い怖い。

・呪いのビデオ
結局あれは貞子だったのか。それとも変異した貞子だったのか。
もしかしたら全く関係ない別のウイルスではないのか?

それはともかく24時間以内に観ればリセットって結構優しい呪いですよね。
しかし画面が物理的に見えてない状況(あいちゃん?)はダメっぽいですが井戸付近に飛ばされて画面が視認出来てなくても解除できるっぽいですし。
そして死ぬ条件は井戸に放り込まれる事。
・・・もしかしたら単に寂しい怪異的存在が仲間集めにやっているだけなのかもしれない。死ねば仲間入り。死ななくても毎日同じビデオ見れるね、という感じで。
ビビらせては来ますが物理的被害は最後のみ。結構優しい呪いな気がしてきました。

・エンドロールラスト
最後に映画館が映って終わり、という流れは結構良かったかなと思います。
というかあの場にいてみたかった。楽しそう。

・余談
今回の映画でずうのめ人形を実写映画化しないかなと思ってしまいました。
貞子DX似たような呪いですがずうのめはガチホラーですしね。
ぼぎわんが来るは映画化したのでずうのめの方も映像化してほしい。
ただし文章による叙述トリックが多いので若干難しそう?

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