映画 君たちはどう生きるか
ネタバレありの感想です。
ネタバレ少な目の感想
うーん・・・訳がわからない。
ジブリ作品ってそれほど多くは見ていないのですが初見だとわかり辛い設定多いですよね。
裏設定というか劇中で語られていない設定が多い、もしくは非常にわかり辛い設定が多い印象。
それはいつもの事なのでわかり辛い設定に関してはそれほど気にならなかったのですが・・・主人公、眞人があれほどまでに他者の為に行動するのかさっぱり。
劇中で読んでいた「君たちはどう生きるか」に大きく影響を受けたのだとは思いますが・・・それにしても命をかけ過ぎじゃなかろうか。
設定関係は後で知れば納得できそうな描写が多いとは思うのですが主人公の設定・行動は説明されても理解できない気がします。
そういった意味ではまったく訳の分からない作品だったと思います。
個人的には理解できる気がしない。
ネタバレありの感想
以下一度見ただけで設定とかを考察してみようと思います。
多分ほとんど間違っていると思いますが。名前すらあやふや。
インコ
劇中で大叔父様の部屋?にたどり着いたインコ兵2匹が
「ここは天国?」「ご先祖様?」
とか言っていたはず。
という事はインコたちは大叔父様が連れてきた存在であり、下の世界で変化してしまったのだと思われます。
下の世界はキリコ曰く「死んでいるものの方が多い」との事。
つまり生きている生物と死んでいる生物が混ざり合ってる世界のはず。
で、インコたちは生物、生きている者を食べるようですが・・・子供は食べないとも言っています。
その辺の食ったり食わなかったりのルールは大叔父様、もしくは大王によって(多分大叔父様)定められているとは思うのですが・・・インコは生物食い過ぎてその生物と混じり合っている状態なんじゃないかなあと推測します。
劇中でも眞人を調理する際に明らかに人間の調理器具を使って調理しようとしてましたし。
そもそもインコが刃物持って襲い掛かって来る方が不自然。
恐らく人間を捕食しすぎて混ざり合ってしまったんじゃないかなあと思うのですが・・・。
ペリカン
で、ペリカンはペリカンで「わらわら」しか食べない模様。
魚も食べるとは思うのですが魚少ないっぽいですしね。
キリコが捕まえた魚もいるので(本当に魚なのかは不明)まったく存在しない訳ではないようですがそれ以上に「わらわら」とった方が楽だったのでしょう。
ただ「わらわら」は食えるものなのかは不明ですが。
生死がはっきりしていないような「下の世界」ですが「わらわら」って人間が生まれる前の存在。魂みたいなものじゃないですかね?
何故それを食べるのか、そして食べられるのか。
土葬されていたペリカンもいる事なのでペリカンは生きているとは思うのですが・・・あの世界に長くいると世界に影響されて何かしらの変質が起きるのでしょうか?
ヒミ
変質といえば・・・眞人の母親だったと思われるヒミの存在。
ばあや達の話によれば昔1年ぐらいあの世界に彷徨いこんでいたはず。
で、眞人はその時のヒミに会っていたと思われます。
じゃあ何で本名である久子ではなくヒミなのか。
なぜ自身の妹が成人した後の姿や妹の息子の存在を簡単に受け入れているのか。
そして何故炎を自在に操れるのか。
などなど色々気になる点が出てきます。
時の回廊の存在を知っていた事。
ドアがどの時代に通じているのか知っていた事。
ドアノブから手を離すと戻れなくなる事。
これらの事から迷い込んだ時の久子と亡くなった後の久子の魂が混じり合っている状態なんじゃないかなあと推測します。
もしくは他の時間や世界の久子とも混じっている状態ではないかと。
大叔父様は色々な時間・世界から13個の悪意の無い石を集めたとか言っていた(ような気がする)ので色々な世界・時間が混じり合った場所が大叔父様が作った「下の世界」じゃないかと推測。
ペリカンも色々混じり合った結果、あのような存在になってしまったのでしょう。多分。恐らく。
インコは混じり過ぎていてよくわからん。
大叔父様
で、なんでそんな世界を大叔父様が創ったのかよくわからないのですが・・・。
ペリカン、インコ、そしてアオサギとやたら鳥類が多いのは趣味なのかそれとも鳥類が繁殖しやすい世界だったのか。
殺人インコが群れを成して生存している世界ってかなりいびつですよね。
インコはインコで溢れかえっていて世界壊れそうだし。
大王がいるぐらいなのであの世界の生物の頂点として存在しているとは思うのですが・・・
あの倒れる直前のジェンガも真っ青な積み木の積み方から見ると相当いびつな世界になっていたっぽいですが。
その辺は置いといて・・・
何かしらの理想があって世界を創っていたとかでしょうかね?
劇中、というよりばあや達の話によると・・・
本好きだった。
落ちてきた塔の存在を知って塔に心奪われた。
本を読んでいる途中で消え去ってしまった。
ぐらいの事しか描写されていなかったので・・・よくわからない。
まあ自分の創りたいように世界を創れると知ったら自分の理想の世界を創りたいと思っても違和感はないのですが・・・どうも理想の世界ではなかったっぽいので何が理想だったのかはよくわからない。
ペリカンがわらわらを捕食するのも。
ヒミがそのペリカンを撃ち落しても。
ヒミの炎で多少のわらわらが焼け落ちても。
特に気にする様子でもなかったので・・・世界が終わりそうだったからその辺は気にしていなかっただけなのか。
それとも魂の有り方的にそれはそれでありだなと、認識していたのか。よくわからない。
なんにせよ自分の世界・時代は終わって次世代に託そうとしていたのは間違いなさそうですが・・・
眞人
託そうとした相手が・・・本当に眞人で良かったのかは不明。
自分と血縁関係のある人間にしか託せないっぽい設定があったとは思うのですが・・・久子・ヒミではなくなぜ眞人だったのか。
悪意云々の話がありましたがその辺は眞人から否定されてましたからね。
世界崩壊直前に世界を託すことの出来そうな年齢の子孫が来たからとりあえず世界をくれてやろう、的な事を言ってみただけな気がします。
世界が崩壊してもそれはそれで構わない、的な雰囲気でしたし。
まあその辺はあまりよくわからないのですが・・・
それ以上によくわからないのが最初にも書いた通り眞人の行動。
完全に自分の命を軽視してナツコを助けに行ってますよね。
身重であるナツコが何故か森に入った←スルー
久子の遺した本を読んだ←心境の変化があった?
そして久子を命懸けで助けにいった?
罠だと解っていても助けに行こうとしていた(母親の事もあったとは思いますが・・・)のでよほど大きな心境の変化があったとは思うのですが・・・よくわからない。
再開した時にナツコ母さん(義母さん?)とも言ってましたが・・・心境の振れ幅が大きすぎて本当によくわからない。
最初完全に嫌ってましたよね。ばあや達にも言われてましたが。
とは言え冒頭の描写からして思い込んだら一直線、的なキャラではあると思うのですが・・・
最初から最後まで人の話をあまり聞かず突っ込みまくるのはどうかと思います。
返事だけはいい。でも自分の意思を一切曲げない。
ああ、でも世界を創るとなるとその方がいいのかもしれませんね。
理想の世界を創る為に多少の事があっても退かぬ!媚びぬ!省みぬ!と自分の道だけを突き進みそう。
ある意味適任?
君たちはどう生きるか・・・。
それを決めたら絶対にその意志を曲げないキャラだったなあとは思います。
以下は思いついた事を適当に雑記
キリコ
下の世界でなんであんな事をしていたのかはさておき。
ラスト。
・・・ヒミと同じ時間に行こうとしてませんでした?
ヒミがあの姿だったのはせいぜい20年前ですよね。
キリコさんは60年ぐらい前の姿っぽいですが・・・気のせいだったと思っておきます。
父親
久子が亡くなったのが戦争が始まってから3年?
眞人達が疎開したのが4年?
その時にナツコが妊娠していたというのは・・・色々やりたい放題に見えますね。
眞人が(自作自演で)怪我した時に校長に300円寄付して黙らせてやった、的な描写を見ても成金がやりたい放題やっているようにみえる。
とはいえナツコと眞人の捜索に工場の人員を割かず、身内だけでやろうとしていた事から多少の分別はあった模様。
もしくは自分の力が金によるものだと認識しており、その力を減らすような真似はしたくなかったのか。
なんにせよ強かではあるようですが・・・まあ眞人から嫌われていたっぽいのはわからないでもない。
どうでもいい話ですが塔に突入する前にチョコレートを胸にしまうシーンは可愛い。
ナツコ
なんで下の世界で出産しようとしていたのか。
大叔父に呼ばれたとは思うのですが・・・これは本当にさっぱりわからない。
ラストシーン
元の世界に戻って主人公が東京に戻るよ、というところで話ぶった切って終わってしまった・・・
あれなら元の世界に戻ったところで終わりにしてもいいような気がするのですが。
君たちはこの物語をどう解釈するか
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