仮面ライダーギーツ 47話 創世Ⅸ:ホンモノの仮面ライダー 感想

仮面ライダーかどうかなんて関係ない。俺たちがこの世界を守るんだ! 47話 創世Ⅸ:ホンモノの仮面ライダー 感想です。

スポンサーリンク

感想


ベロバに続いてケケラ退場。

結局二人とも自身の願いを叶えたかどうか曖昧なまま退場してしまっていましたが・・・双方共に満足はして逝った模様。

そもそもの話ですが二人とも自身の願いを叶える為にギラギラを消費してしまっている状態。
以前景和が退場となってしまった際は世界平和なんてどうでもいい!俺は宝くじで成り上がるんだ!的なキャラになっていました。
つまり願う力自体を失っているはず。にも拘わらずベロバとケケラは自身の推しに対する執着は残っていた模様。

とすれば理想の願い。
ベロバは理想の不幸。ケケラは本物の仮面ライダーを育てる。
という願い自体は消滅して自身が育ててきた理想の推しと心中する心情になっていたのではないでしょうか。
推しの鑑ですね・・・。
前回汗水流して理想を叶えようとしている俺達は他のやつらと違う!と言っていましたが本当に心意気が違った。

そしてそのケケラが育て上げたのが理想の仮面ライダー桜井景和。
仮面ライダーなんか関係ない。俺たちがこの世界を守るんだ!人間の力をなめんなよ!と仮面ライダーの力自体を否定したようにも見える発言ですが・・・これこそがケケラの望んでいた仮面ライダーの姿だったようにも思えます。

ケケラの理想のライダーは
「悲しき涙を仮面で隠す戦士のことさ」

恐らく初代仮面ライダーの事を指していると思われます。
ショッカーに改造された悲しみを背負いながら決してその涙は見せることなく世界平和の為に戦い続けた初代仮面ライダー。
そんな理想のライダーに景和を育て上げ、世界を救うために戦う姿を見たかったはず。

しかしケケラも初代仮面ライダーを理想としていた可能性は高そうですがその一面しか見えていなかったようにも思えます。
初代に限らず仮面ライダーは敵と同じ力を使いつつもその力を世界平和の為に使うという側面があるんですよね。

つまり本当の仮面ライダーに必要なのは仮面ライダーとしての力ではなく仮面ライダーの力を世界平和の為に使うというその心。
それこそが「ホンモノ仮面ライダー」には必要だったと思われます。

景和はケケラに対して世界平和の為に戦う力をくれた事には感謝している、とは言っていましたが・・・ケケラが与えたのはそれだけではなく世界平和の為に戦い続けるその心ですよね。
仮面ライダーの力はあくまできっかけに過ぎず、その力を使って戦う事で「ホンモノの仮面ライダー」に必要な心が育まれていったと思われます。

ケケラは自身が理想とする仮面ライダーを育てようとしましたが・・・その意に反して景和はそれ以上の「ホンモノの仮面ライダー」に成長した。
自身の理想以上の「ホンモノの仮面ライダー」に推しが成長した姿を見れたケケラの満足そうな最後は・・・ある意味本望だったのかもしれません。

さて、「ホンモノの仮面ライダー」が誕生した本編ですが・・・黒ツムリが「お悔やみ申し上げます」と現代人を無差別に仮面ライダーにしてしまう世界となってしまう模様。

人間の意思で創世の呪縛から解き放たれた英寿と世界平和を守る意思を固めた景和。
そして自身の願いを叶えてきたライダー達。
彼ら「ホンモノの仮面ライダー」は理想もなく仮面ライダーにされてしまった人々を救う事が出来るのか。

気になる 47話 創世Ⅸ:ホンモノの仮面ライダー 感想でした。

浮世英寿


英寿「ジット・・・」
ジット「創世の力は自らの意思で操れるものじゃない。その力の代償は・・・意志の消滅だ。意志なき神となれ浮世英寿!」

あまり英寿とは関係ないのですが創世の力って代償とか判明しているんですかね?
ミツメ以外に創世の神になった例がなかったような気がするので創世の力の代償=意志の消滅とは限らない気もするのですが・・・
ただスエルが創世の力を宿したミツメに対して
「奇跡の力を宿したか。女神となれ・・・ミツメよ!」
といっているシーンもあるので創世の女神の力の研究はスエルが色々とやっていたのかもしれない。

英寿「お前らの・・・道具になる気はない。俺は俺の意志で創世の力を操る!」
ジット「そんなことは不可能だ!」
英寿「やってみせる・・・!みんなが、人の力で世界を救うなら・・・俺は俺の力でこの世界を守る!」
ジット「うっ・・・!創世の呪縛を断ち切るとは・・・ならばお前を葬る」

とは言え創世の呪縛を断ち切った事を実質スエルのジットが驚いていた事からしてあまり研究は進んでいなかった模様。
まあ英寿はミツメから創世の力。そしてツムリから神の力を譲渡された特殊なケースとも考えられるので・・・スエルにとっては色々と計算外だったのかもしれないですね。

ジット「オーディエンスが願う限りこの世界のバッドエンドは変わらない!」
英寿「オーディエンスがついているのはお前だけじゃない!オーディエンスが願う限り世界はハッピーエンドだ!」

そんな英寿が望む世界は皆が幸せになれる世界。
皆がハッピーエンドを望めば世界はハッピーエンドに。逆に言えばオーディエンスがバットエンドを望めば世界はバットエンドとなりそうですが・・・果たして英寿は世界をハッピーエンドに導く事が出来るのか。
そして映画で明かされた設定、世界は滅んでしまう事実にテレビ本編は触れるのか。気になる最終章となりそうです。


桜井景和


ケケラ「どうしても助けたかったらもう一度神様に願うか?誰かの幸せを犠牲にすれば救えるぞ。世界を守る力もないくせに一丁前に仮面ライダーを気取りやがって。ほら・・・書けよ」
景和「もう誰かの幸せを犠牲にしたりはしない!」
ケケラ「いいのか?あいつらを見殺しにしても。言っただろ。幸せの総量ってのは決まってる。誰もが幸せになれる世界なんて存在しねえんだよ」
景和「あるよ・・・あんなものに頼らなくても俺たちがこの手でかなえるんだ!人間の力なめんなよ」
ケケラ「ハハハハハハッ!口だけだな。やつらの最期をその目に焼きつけろ!」

そういえば幸せの総量とか言い出したのは未来人ですよね。
実際に幸せの総量が決まっているのは未来人だけなのでは?
もう完全に別の生物と化している未来人にとっては幸せとは総量が決まっていて分配しなければいけないもの。
その価値観を現代人に当てはめているだけの可能性は?
そのへんはさておき、人間の力で誰もが幸せになれる世界を実現させると意気込む景和。

ケケラ「やられたふりして俺を化かしたのか?」
景和「だから言ったろ・・・仮面ライダーかどうかなんて関係ない。俺たちがこの手で世界を守るんだ」
ケケラ「思い上がってんじゃねえ!桜井景和!」

仮面ライダーの力が使えなくても。敵であったジャマトの力を使ってでも。
なにがなんでも世界を守りたいと願う景和。
ただ単に一般人であった景和が「世界平和」を願ったとしてもそれは単なる願望。家族で普通に暮らしたいから「世界平和」をなんとなく願っていた景和とは違い・・・

ケケラ「ハハハハッ!」
景和「何がおかしい?」
ケケラ「不本意だが感じるよ。本物の仮面ライダーの気迫を。だが仮面ライダーでいる限りいずれまた己の願いに心を支配される」
景和「もうそんなことにはならない。力をどう使うかは・・・自分で決める!」

そこにはケケラによって「ホンモノの仮面ライダー」として成長し、自身の力をどう使うべきか決めた仮面ライダー、桜井景和の姿が。

ブジンソードに変身する景和
景和「いくぞ・・・!」
ケケラ「推しと直接やり合うのも悪くねえな」
景和「お前の道楽に付き合う気はない!」
必殺技を撃ちあい、相打ちとなる両者
ケケラ「うっ・・・桜井景和!気を抜くんじゃねえぞ。仮面ライダーの人生は生半可なもんじゃない。その運命を覚悟しろ」
景和「あんたに一つだけ礼を言っとくよ」
ケケラ「ああ?」
景和「俺を仮面ライダーにしてくれたことだ。これで俺は世界の平和を守れる」
ケケラ「アハハハハハハッ・・・!あっぱれだ桜井景和!」
消滅するケケラ

世界の平和を願い、世界平和を脅かす存在であったケケラを撃破する景和。
景和はケケラの望んだ「悲しき涙を仮面で隠す戦士のことさ」ではなかったのかもしれませんが・・・悲しみを仮面の下に隠し、「人間の自由」を守るために戦う「ホンモノの仮面ライダー」にはなったようです。


英寿「大したもんだなタイクーン。世界平和の願いを本当にかなえようとして」
景和「簡単じゃないことはわかってるよ」
英寿「それでこそ・・・仮面ライダーだな」

簡単ではないからこそ世界平和を守る為に戦う決意を固める仮面ライダー、桜井景和。
仮面ライダーギーツは平和を願う英寿の物語。そして、仮面ライダーになる男の物語であった可能性が・・・?


吾妻道長


道長「いろいろと悪かったと思ってる。すまない・・・」
沙羅「ううん。私が助かったのもバッファローさんのおかげだもんね。だからプラマイゼロ。座って」

だが私は謝らない!と地で行く人間だと思ったのに・・・。
まあ紆余曲折あって英寿がギーツⅨになって以降は完全に正義の仮面ライダーしてましたからね。
ライダーシステムに不備はないと言い張って謝らなかった烏丸所長も崖から飛び降りた橘さん(特に飛び降りる必要はなかった)を助けた事でプラマイゼロになっていたような気がしないでもないですし・・・道長も「ホンモノの仮面ライダー」ですよね。

冗談はさておき道長って中盤以降からは結構「ホンモノの仮面ライダー」やってましたよね・・・口が悪すぎたのが色々と誤解を招く要因だったはず。
こうしてきちんと謝る事が出来た以上改善していきそうではあるのですが今後どうなっていく事か。


五十鈴大智


大智「蛙化現象。意中の相手への思いがある時、急に冷める。うん・・・実に君らしいね、ケケラ」
ケケラ「んで?何しに来た?」
大智「せっかく僕が救ったんだ。彼女を傷つけるな」

景和「どうして・・・姉ちゃんを守ってくれたんだ?」
大智「本当の幸せというのはつまらない人生にも転がってる。例えば君たちのようにね。だからそれを守ることでどの程度つまらない幸せが味わえるか検証したくてね」
景和「つまらない人生って一言多いだろ!・・・ありがとう。理由はどうあれ姉ちゃんを救おうとしてくれて」
大智「なぜそんな言葉を僕に・・・」
景和「英寿と約束したから。誰もが幸せになれる世界をかなえようって。だから君だって幸せになる権利があるから」
大智「・・・なれるわけないさ。僕はジャマトに魂を売った人間だよ」
景和「ひどいことしたのは俺も一緒だ。それでもやり直せる。人の心が残ってるならね」

人の心が無ければやってちまうぜ!的な台詞に聞こえますが・・・まあ昭和の仮面ライダーってそういう側面強かったですし。
超初期の極悪人は除いて中盤は以降改造される人間の素性知らないで倒してますからね。イソギンジャガーとかの特例除いて。
その辺は長くなりそうなので置いといて。例えジャマトに魂を売ってでも人の心が残っていれば幸せになれる。それが英寿たちが目指す「誰もが幸せになれる世界」のようです。
結果として大智も救われる事となり・・・

ケケラ「ああ?何やってるんだ?お前ら」
大智「彼らは僕が育てた個体だからね。操るのも意のままさ」

味方化する大智。
ポジション的にはモグラ獣人とかクジラ怪人とかその辺?
平成以降はともかく昭和ライダーの味方怪人は大抵死ぬのですが・・・果たして大智はどうなる事か。映画に出れてなかったですし・・・ちょっと心配。とはいえ大智がやった事を考えれば色々と微妙な面はあるのですが。モグラもクジラも人間に危害を加えていないですしね。


ケケラ


黒ツムリ「あなたの願いはなんですか?」
ケケラ「タイクーンの最期だ」
ジット「サポーターを裏切るってのがどういうことか、せいぜい思い知らせてやれ」
黒ツムリ「ではあなたのギラギラをちょうだいします」
ケケラ「・・・いいだろう」

結局ケケラもベロバ同様自身の願いを叶える為にギラギラを使ってしまう事に。
ベロバの願いが全く叶わなかったのに(知恵の樹が徐々に変貌はしていた?)対してこちらは即座に願いが叶ったのはそれだけケケラのギラギラが大きかったのか。それとも黒ツムリの力が増しているのか。

ケケラ「さあ俺のバッドエンドゲームを始めようぜ」
景和「ケケラ・・・⁉お前の仕業か」
ケケラ「仮面ライダーはタイクーンしか存在しない。それが俺の願った世界だ。お前一人じゃ世界を救えないってことを思い知らせるんだよ」

その辺は不明ですが推しライダーの最期を願ったのは両者一致していますよね。
ベロバは道長に「志を遂げられないまま無駄死にすることよ」。
ケケラは景和に「お前一人じゃ世界を救えないってことを思い知らせるんだよ」
両者とも推しライダーが望みを果たせぬまま散る事を望み・・・ベロバはゾクゾクして、ケケラはあっぱれだと笑いながら消滅していった訳です。
自身が望んだ願い通りに物事は運ばなかった訳ですが両者ともにある意味満足して散っていった訳ですよね。
果たして二人は不幸だったのか。それとも「幸せになれた」のか。
物語中盤からストーリーに関わって来た二人の印象的な幕引きでした。

・・・キューンは再登場するのか気になってきました。
さすがに最終回には登場するとは思うのですが登場しなかったら・・・ケケラとベロバ。そしてキューン。誰が幸せで誰が不幸なのか。気になるところです。


ジット


英寿「バットエンドを迎えたのはお前のほうだ」
ジット「フフフフフフ・・・俺の存在に意味はない」
英寿「スエル・・・⁉」
スエル「ジットは私がデザインした右腕にすぎない。生み出すのも一つになるのも自由自在」

スエル・・・自分の右腕に「バットエンド請負人」とか名前つけて使っていたのか。
俺の右手が世界をバッドエンドに導くんだぜ!とか妄想しながらジットをデザインしたと思うと可愛く思えて・・・あまり可愛くはなかった。

まあそれはともかくジットは結局スエル自身だったという事でいいでしょうか?
黒ツムリみたいに結晶から生み出した存在ではなく自身の一部を使ってデザインした存在?
もしくはスエルは自らの意志でデザインした、という意味合いでの生み出した存在?
そもそも未来人が自分を望む姿でデザインして生まれていく、という設定がよくわからないのですが・・・まあ「俺の右手がうずきやがる」的なキャラだったと思っておきます。


スエル


スエル「人類諸君。己の幸せを願うならばその手でかなえてみせよ。終幕のデザイアグランプリを始めよう!」
黒ツムリ「お悔やみ申し上げます。今日からあなたは仮面ライダーです」
スエル「オーディエンス諸君。我々の意志は一つ。変身」
仮面ライダーリガドオメガに変身するスエル
スエル「共にこの世界を破滅へと導く最期のゲームを始めよう」

「お悔やみ申し上げます」・・・とか言われるライダーは今後登場しないでしょう。
龍騎ライダーは全員「お悔やみ申し上げます」状態でしたが渡した本人にそんなお悔やみ申す気は一切なかったと思いますし。
なんにせよギーツのラスボスはスエル・仮面ライダーリガドオメガで間違いなさそうです。
力で勝てるなら最初からやれよ、と思う展開ですが・・・まあオメガじゃないリガドは普通に敗北してましたしね。ギーツⅨを直接やれるだけの戦力はないはず。
果たしてスエルはどのように世界を破滅に導こうとするのか。気になる最終章・最終パートの幕開けでした。

コメント