映画 “それ”がいる森 感想

映画 “それ”がいる森
ネタバレありの感想です。
ネタバレ注意
また”それ”の正体が非常に衝撃的(笑撃的?)な存在の為間違ってネタバレ踏まないように前置きを非常に長くしておきます。
なんなら前置きが本文。
以下ネタバレありの感想です。
映画・事故物件のネタバレもあるので注意。

・前置き

まず前置き。

ある日
森の中
〇〇に
出会った

ホラー映画なのでこの〇〇は霊的存在。
と見せかけて実際は霊的存在と間違われたクマさんとの死闘が始まる映画だと思っていました。
何せある意味前作の事故物件では事故物件に住む芸人が徐々に精神的におかしくなっていく、という展開かと思いきや主人公達が霊的存在と物理的などつき漫才を繰り広げるという衝撃的なラスト。(誇張あり)
今回の作品も霊的な存在・・・とみせかけて捻りもなく熊さんとの死闘を描くホラー映画になると思っていたのですよ。
しかしここで気になる事が。
・・・題名なんだっけ?

ある日~から始まるキャッチコピーが印象的過ぎて題名を忘れてしまいました。
映画館に行けばわかるだろうとは思ったのですが出来心でちょっと調べてみてしまいました。
ネタバレ大嫌いな人間なので基本的にネタバレされないよう検索しない人間なのですがタイトル調べるだけなら問題ないだろうと・・・
そして見てしまったのです。
”それ”の正体についての考察を。

検索上位のスニペットに表示されてしまった”それ”をみた瞬間即ページを閉じたのですがその強烈な文字を脳は認識してしまったのです。
ヒバゴン。
普通の人ならヒバゴン?となるところ。
名称がわかってもその存在自体知らなければそれは知らないと同義。
しかしある意味この存在は有名な存在なのです。
クソゲー好きな人には一般常識的な存在。
ヒバゴンとは未確認生物の一種。
いわゆる雪男的な存在ですね。
なぜクソゲー好きには有名なのかは・・・調べてみてください。長くなるので。

で、上記のような色々な要因が重なったおかげで私の中では”それ”=ヒバゴンという図式が成り立ってしまった訳です。
クマと間違えるような存在。
森の中で遭遇。
ホラー映画。
実際ヒバゴンで映画一本作るのはちょっときついような気がしますが村シリーズも基本的に一つや二つの怪異で構成されている作品。
映画「来る」もメインの敵は1体。
ヒバゴンでもギリギリやれるはず。
映画補正で超強化されたヒバゴンならホラー映画としてなりたつはず。
つまり映画の”それ”はヒバゴンで間違いない。
そんな思いを良い意味で打ち砕いてくれる素晴らしい映画でした。

一応補足しておきますが私は所謂B級映画大好きです。
世間的な評価があれだった事故物件は好きです。恐怖人形も良かった。
そして本格的ホラー映画は嫌いです。怖いから。
そんな私が”素晴らしい”と評する映画なので・・・
以下ネタバレ満載の感想です。

・感想

まさかそれの正体が”グレイ”とは・・・
いやね。途中で銀色の物体が出た時点でおかしいと思ったんですよ。
序盤の金持ち逃げしたやつらのやられ方から見ればヒバゴンでも成立する映画。当然私個人としてはヒバゴンという前提で観ていた訳なのですが・・・銀色の物体が出た瞬間頭の中にはてなマークが多数出現。
・・・いやもしかしたらヒバゴンの巣なのかもしれない。
いやヒバゴンって謎の生物なので・・・巣が人工物である可能性も否定できない。
・・・と思ったら途中で銀色の物体が移動しやがりました。
もう面倒なのでUFO呼称にしときますがUFOですよ。間違いなく宇宙人ですよ。
いやいや。ホラー映画に怪異が一種類である必要性はないですよね。漫画ダンダダンでも宇宙人と怪異的存在が同居していますし。
ヒバゴンと宇宙人の組み合わせという可能性も・・・
そんな事はなかった。
普通に宇宙人。いわゆるグレイタイプの宇宙人との戦いでした。

映画公式でネタバレ厳禁している理由がわかりますよね。
”それ”がグレイであるとわかって時点でホラーからSFアクション映画になってしまいますから。
映画プレデターをホラー映画とするならばこちらもホラー映画ですが・・・あれはSFアクション映画ですよね。

となればこちらも間違いなくSFアクション映画。
ホラー映画を期待していたのに実際始まったらSFアクション映画が始まってしまった。
普通の感性をお持ちの一般人の方なら金返せと言わんばかりの展開だったと思います。
逆に私のような間違った方向性に育ってしまった人間にとっては素晴らしいクソ映画・・・じゃない素晴らしく個性的な映画という評価になると思います。

という訳でヒバゴンという全く関係ない要素も含めて楽しめた非常に素晴らしい映画でした。
こんな作品が増えてはほしくはないですがたまにあってもいいですよね。

一応内容についての感想を。
”それ”の正体がグレイだとわかった上でこの映画みたとしたらつっこみどころ満載のB級映画だと思います。
B級具合なら恐怖人形の方が上とも思えるC級よりのB級映画。

以下雑記

・グレイ

残念で迂闊。
じゃない残忍で狡猾な宇宙生物。
その例をあげると・・・

序盤、窃盗犯を殺害後、一週間ほど何もせず
※ただ被害者は木の上から襲われた事。他の大人の被害者は胸貫通で殺されていたにも関わらず腕を斬り飛ばされている事から他のUMAの可能性、つまりヒバゴンの可能性が?
単に成長していなかったので一撃死させられる力がなかった為、上から奇襲をかけていた可能性が高いですが。この辺は狡猾。

子供二人の内、一人を取り逃がす。さらには写真撮影される。
※60年前の描写から男女一人ずつサンプル集めている、つまりふくよかなお子様を捕獲した時点でもう一人の男児は必要なかった可能性も。ただし終盤性別問わず襲いまくっている事からあまり関係なかった模様。
自身の作戦にあまり関係なさそうなオレンジに手を出し弱点がバレる。
無駄にうろうろして車に轢かれそうになる。
瞬間移動っぽい動きをしているが、特に戦闘中使う訳でもなくただ真正面から迫って来る。そもそも移動速度それほど変わらないっぽい。

病気オレンジで1人やられたにも関わらず対策も立てずもう一人が普通に攻撃。見事撃退される。
制限時間があるにも関わらずゆっくり扉を開けようとする始末。そもそもノックしたのは何だったのか。地球の礼儀しってます。敵じゃないですよアピールか?
熊用の落とし穴に見事ハマる。
ただしその後もっと残念なお子様が自分から近づいてきたのでノーカン。
ほとんど扉を開けていたのに時間が来たら何もせず逃走。
まあ宇宙人にとって未知の病原菌うようよしている環境に取り残されたくはないだろうしなくはない判断。
60年前に下見したのにも関わらず今回の作戦に時間をかけ過ぎていて下見の意味が薄かったように思える。

・・・こんなところでしょうか?
多分もっとあったと思うのですが後半の展開が面白過ぎ、笑いをこらえていたのでよく覚えていません。特にあの落とし穴に落ちてからの展開は事故物件の最後の物件で幽霊がお化け屋敷のごとく登場してくるシーンを彷彿とさせて笑いをこらえるのに必死でした。

町全域を停電させる。
地球の文明より高度な技術を持っているとは思うのですが・・・ちょっと行動が迂闊過ぎた。
しかしこうは考えられないでしょうか?
60年前に地球を調べてみた。自分たちが成長するのに必要そうな資源がある事を確認。しかし未知の病原菌がうようよ。
リターンはあるもののそれ以上のリスクが懸念される。
そもそも60年間を置いた、という事から切羽詰まった状態ではなく余裕があれば調べておきたいな、という環境のはず。
そんな場所にグレイの科学者に相当する存在が乗り込んでくるでしょうか?
もちろんないですよね。
末端の鉄砲玉みたいなやつが乗り込んできた可能性の方がはるかに高い。

もちろん宇宙人に地球人の概念が通用するとは限らないですが・・・地球人のレベルでいうとスマホは使えるけど仕組みはわからんよ、という一般市民レベルのやつを送り込んできて失敗した、というだけの話ではないでしょうか?
科学技術が高くても知能が高い訳ではない好例。
という解釈をしておきます。

・熊さん

可哀そうな熊さん・・・。
冬眠していたところを大量の人間の気配に目覚めさせられ射殺された可哀そうな熊。
この映画が動物愛護団体から訴えられないか心配です。
といってもあれだけ生息地域が近いといずれ射殺されていたとは思いますが。宇宙人のせいで餌が減少している可能性もありますし。

・教頭先生

よくある厭味ったらしい教頭先生だと思ったのに・・・
ラスト、超高速で死亡フラグ立てて超高速で死んでいってしまった。
ちゃんと生徒の安全を確保した上で見回りをしようなんてあの状況で言える人はそうそういないですよ。
というかこの教頭。嫌味なセリフばかりだったので悪いキャラに見えはしますが言っている事はし極まともな事ばかり。
クマ出没確定の山が近くにある(子供の足でも簡単に行ける場所)ならそりゃ行くなと指導するしかないですよね。
もちろんあれだけ子供がいれば聞かないやつがいて当然なのですが・・・

・オレンジ

相葉雅紀が腐ったオレンジを武器に宇宙人を撃退する話。
・・・ストーリーを纏めるとこうなってしまうのですが誰かこの要約を信じてくれる人がいるだろうか。
別にオレンジが特効って訳じゃなくて植物に対する病原菌に耐性がなかったというだけの話なのですが・・・分かりやすく要約するこうなってしまうから仕方ない。

・キーパー

自分より新しくできた友達の事を思って行動できるいいやつだったのに・・・。
多分喰いでがあるから狙われたのでしょうね。
それはともかくあんな衛生面に不安のある場所で食べ物は保管しない方がいいと思います。

・主人公の息子

よくある怪獣映画とかで「あの怪獣はいいやつなんだ、人間が刺激するから暴れてるだけなんだ」的なキャラに見えました。
いや言っている事は全く違うしやっている事も事態悪化させているだけなのですが・・・そういう系統のキャラ。
それだけに落とし穴に落ちた宇宙人の捕食されるシーンはなかなか良かったと思います。
とは言え大人に対して不満がある系の子供ならそれほど違和感のない行動していた気がするのでリアルっちゃリアルな気もしますが・・・あまり見ていて気分の良いキャラではなかった。

・担任の先生

教頭と子供達からの板挟みで胃に穴があくのではないかと心配でした。
敵が宇宙人だとわかったとしても一般市民にはどうしようもないですよ・・・、
例えるならドラゴンボールで戦闘力5のおっさんが栽培マン相手にしてどうにかしろって言われるぐらいの無茶を押し付けられていた印象。

・主人公

証拠写真はともかくオレンジで撃退したというのは最初に伝えた方が良かったと思います。少なくとも被害者は減らせたはず。
・・・いやよく考えてみよう。
「宇宙人が出ました!理由はさっぱりわからないですが病気で腐ったオレンジ触ったら大ダメージ受けて逃げて行きました!」
なんて言って信用されるだろうか。
そもそも宇宙人ってだけでも信用されないのに腐ったオレンジが有効です!とか言われたら病院を紹介されそうな勢い。
つまり最初から無理な話でしたね。

とはいえラストバトル。
2体撃退した時点で有効な武器を投げ捨てて逃げるのはどうかと思います。有効な武器、なおかつ敵が何体いるかわからない状況なのでもって逃げるのが正解だったと思うのですが・・・
あと全部ジュースにする必要はなく何個は投擲武器として持っていた方が良かったと思います。
その場合は見せ場が猿蟹合戦のような形になってしまう可能性がありますが・・・むしろありな気がする。

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