感想
6話にしてようやく物語の根幹に関わる設定が明かされました。
今回は雉回ではあったのですがそれ以上に”KIBI-POINT”と敵”脳人”に関する情報が明かされそちらにもっていかれた感があります。
何も失っていない男、雉野つよしの出番が説明回で奪われてしまったようにも思えますが…とりあえず”KIBI-POINT”と脳人について考察。
まず脳人について
脳人。高次の世界の住人。
・脳人の世界は人間が生み出す波動で支えている
・波動を乱すのが欲望
・強い欲望を持つ人間がヒトツ鬼を生み出す
・脳人は自身の世界の為、人の欲望を否定する
つまりは…
脳人の世界は人間がいないと成り立たないが人間の欲望によって乱れてしまう。その乱れを正す為にヒトツ鬼を倒している。時には自ら生み出す事によって。
という事でしょうか?
自らヒトツ鬼を生み出すのは大きな欲望となって大きく世界が乱れる前に粛清しようとしているのでしょう。
ドンブラザースと敵対しているのはヒトツ鬼を生み出す可能性のある存在は完全に排除したいと考えているから、もしくは自身の仕事を邪魔されたくない(元老院の存在がある模様)と考えているからではないでしょうか?
ただし、幹部脳人は欲望自体には興味があるようです。
ソノイは人間の芸術に。
ソノニは人間の愛情に。
ソノザは人間の笑いに。
井上先生脚本で人間の愛情関連となると仮面ライダーキバのクィーンを思い出しますが…それはともかくヒトツ鬼の存在自体は否定しつつもその存在に興味を惹かれてはいるようです。
強い欲望は脳人の世界を乱す事は確からしい。
しかし今の人間の世界は強い欲望が生み出したと言っても過言ではないでしょう。
果たして脳人達は人間の欲望を否定し続けるのか。それとも興味を抱き肯定するのか。
気になるところですが…もしかすると脳人幹部がドンブラザーズと共闘する日があるのかも…しれませんね。
ただ井上先生脚本って人間を直接殺害した人に対して厳しいですからね。
(555のたくまくんは人を灰化させたシーンがカットされたからこそ生き残ったような気がする)
ソノイとソノニは既にヒトツ鬼を消去している訳で…どうなるか気になりますね。
次にキビ・ポイント(マスターのノートPCだとKIBI-POINTですが非常に書きづらいので東映公式HPに書かれていたキビ・ポイントにします)について。
陣と介人の台詞から推測すると…
・ポイントを貯めればドンブラザーズ脱退も含めどんな願いも叶う
・下手に使えば不幸が訪れる可能性がある
・ポイントを使えばできる男になれる
・ポイントが低ければ効果時間が短い?
相変わらず陣が全く要点を説明しないのでわかり辛いのですが何かをすればポイントが貯まりそれを使用すれば願いを叶える事できるという事ですね。やっぱりよくわからない。
一番わかり辛いのが何をすれば貯まるのか。
ヒントは1話の陣の台詞でしょうかね?
陣「君には4人の仲間がいるが…まずは桃井タロウを探すことだ。彼の前のひざまずき忠誠を誓え」
はるか「桃井タロウ?決してウソをつかない者。探せ…タロウを。彼が君を導いてくれるだろう。そうすれば失ったものを取り戻せる」
原点の桃太郎のように忠誠を誓えば貯まる、といったものではなさそうです。
根拠は「彼が君を導いてくれるだろう。そうすれば失ったものを取り戻せる」と雉野のポイントが低い事。
忠誠を誓えば失ったものを取り返せるではなくタロウが導いた結果失ったものを取り戻せる(ポイント使用して戻せるという意味?)という台詞。
さらにどう考えて犬より忠誠を誓っている雉野のポイントが犬より低い(雉7。鬼17。犬12。猿14)事。
今回の件でどれだけポイントを使ったのかわかりませんが全く忠誠を誓っていない犬が12ポイント貯まっている事を考えると忠誠度ではなさそう。
戦闘での貢献度でもなさそう(鬼が一番高い為)なので他の要因を考える…前に原点の歌をみてみましょう
やりましょう やりましょう
これから鬼の征伐に
ついて行くならやりましょう
桃太郎の歌の2番。
つまりタロウと行動を共にすればポイントが貰えるのですよ!
…やっぱり犬がわからない。むしろこれだと犬がほぼ0になってしまう。
恐らく一つ特定の行動をとると貯まるのではなく複合的な要因があると思うのですが…現時点ではよくわかりません。先週のイヌの誕生日で特別ボーナス加算とかあったらもうお手上げですしね。それはタロウ個人にしかわからない。
細かいポイントはともかくタロウへの共感、もしくは理解でしょうかね?雉は現時点で一番タロウに対して憧れを持っているようですし…共感度は低そうな気がします。その場合猿のポイントが謎ですが。猿がタロウに対して共感している箇所はなかったはず(理解はしようとしていた)
流石に6話の時点で上記の設定が全て明らかになるとは思っていないので今後の情報に期待ですね。
脳人、そしてキビ・ポイントの存在。今後も気にして観て行こうと思うドン6話『キジみっかてんか』感想でした。
キビ・ポイントで気になる点があったので追記。
陣「ポイントを下手に使えば不幸が訪れる可能性がある」
今回の雉野の描写を見る限りポイントを使用する事で能力値が強化されるようですが運勢自体は変わらないようですね。
能力が上がってもそれが幸福を呼んだかは…雉野の描写をみればわかりますよね。高い能力値は必ずしも幸福を招くとは限らないという事です。
逆に考えればタロウの現状はこのポイントが振り切れている状態で過ごしてるとも考えられないでしょうか?
能力が高すぎる故に孤立した、さらに幸せすらわからない人間になってしまったタロウ。
もしかすればキビ・ポイントによるものかも、というのは考えすぎでしょうかね?
以下雑記
桃井タロウ
タロウ「俺は全てを知っているわけではない。俺にはやるべきことがわかっている。それだけだ」
はるか「何それ。全然答えになってないし」
タロウ「なぜいちいち理由を求める?やるべきことは今置かれている状況が教えてくれる。それでいい」
真一「まるで禅問答だな。嫌いじゃないが私たちは君と違って凡人なんだ。君はもっと人間を理解したほうがいい」
脳人の設定が明かされた今回ですが…タロウが脳人に見えてきました。
ドン1話の冒頭のシーンからすればむしろ脳人である方が自然ですよね。
タロウもソノイたちも理由を求めて行動しているのではなくやるべき事をやっているだけに思えます。
それにタロウは幸せを知りたい、学びたい。ソノイたちもそれぞれ興味がある分野がある。色々と共通点はあるのですが…人自体を大切にしているか、そうでないかの違いはあるのは気になりますね。
まあタロウが脳人であるというのは単なる個人的な要素なので実際この辺りの設定はどうなっているか不明ですが…脳人に何かしらの関連性があるとは思います。
もしかしたら脳人と人間のハーフに…いやそれじゃ仮面ライダーキバになってしまうので単に人間に育てられた脳人であると予想しておきます。
陣「タロウに答えを求めても無駄だ。それはタロウ自身が答えだからだ。あとは君たち自身が学べばよいのだが…まだ早いようだ」
上記の台詞以上に禅問答。意味がよくわからない。
タロウは全てを知っている訳ではないけれどもタロウはやるべき事を理解しているのでタロウと行動を共にすれば自ずと答えにたどり着く…みたいな意味でしょうか?
というか陣は自身の境遇のせいか(あのタロウと一緒に生活、そして監禁?)お供達に必要な情報を提供しない(今回も管理人についてはぐらかした)ので信用ならないんですよね。6話でようやく敵の名前判明というのは陣のせいだと思います。
タロウ「どういう意味だ?俺は今の仕事に不満はない。荷物を運び幸せをもたらす。それが俺のやるべき仕事だ」
つよし「でも桃井さんならもっと大きい仕事が…」
タロウ「仕事に大きい小さいがあるとは思えない」
職業に貴賎なし…というか差はないと思っている模様。
ダメだしが多いタロウですがそれは結果が良いか悪いかでしか言ってないですしね。先週のイヌの立てこもりもそれ自体は咎めなかった(あくまで配達品を盗んだ事に怒っていた)ように思えますし。
つよし「僕は子供の頃から何をやってもダメだった。だから得意なことがないんだ」
タロウ「俺はなんでもできた。だから得意なものがない。似ているな。俺とあんたは」
この台詞も嫌味を言っている訳ではなく本心から似ているなと言っている気がします。
思えばノーモアタロウ事件もダメだしの連続でしたが人間性の否定ではなく結果が良い方が幸せになれるだろう、という純粋な気持ち、あくまで人の為にやっていたように思えます(だからこそ嫌われている事に気が付くのが遅かった)
基本的に職業や能力で善悪や人間を判断していないように思えますね。
タロウ《お前の勝ちだ。俺には女性をそんな笑顔にすることはできない》
そしてそんなタロウが気にしているのは人を幸せに出来ない事じゃないでしょうかね?
幸せを学ぶために人を幸せにしている途中のようですし。
これまでの人生から人に尽くす事は出来ても結果として人を幸せにした事はないと自覚している模様。
果たして最終回でタロウは幸せになりました、めでたしめでたしという展開を迎える事ができるのか。気になります。
犬塚翼
<イヌブラザーズとして戦う俺。まだ俺は知らない。4人の仲間は誰なのか?敵は一体何者なのか?>
…結局今回も翼は仲間も知らなければ敵も知らないという状態。
ソノザに吹っ飛ばされていただけだった気がします。かわいそうな犬。
メンバー間にこれだけ情報格差がある戦隊があっただろうか。
雉野つよし
つよし「ごめん、みほちゃん…僕やっぱり行けないや」
みほ「どういうこと?パーティーだよ。私が表彰されるんだよ」
つよし「急にやり残した仕事のこと思い出しちゃって…。ごめん!」
みほ「まあ仕事ならしょうがないけど…。でも見てほしかったな…私の晴れ姿」
つよし「ごめん…」
どうやってこの2人結婚したのと思わせるシーン。雉野がプロポーズした場面が思い浮かばないのですが。
それはともかくパートナーに対して卑屈過ぎるのが気になります。キビポイント使った後の対比としてのシーンだとは思いますが流石に卑屈過ぎやしないでしょうか?
《みほちゃんにふさわしい男にならなくちゃ。例えば桃井さんのような…。僕には無理だろうけど…》
タロウが自分とつよしが似ていると話していましたがこの辺がそうなのかもしれませんね。
タロウはなんでも出来た。しかし人を幸せに出来ないと思っている。
つよしは得意分野がない。だから人を幸せに出来ないと思っている。
自分に対して否定的なんですよね。いいところもあるけれども自分でそれを肯定できない。
タロウが自分は幸せを知らないと言っていますがそれは自己肯定感が低い事から来ているのかもしれません。
逆につよしは自己肯定感が低いけれども幸せを感じている(ドン1話?2話?)状態。だからこそ自己肯定感を高めようとしたのが今回の話なのかもしれませんね。いつ幸せを失ってもおかしくないと思い込んでいるからこその暴走。
つよし「桃井さんってしょせんそこまでの男なんですね。がっかりです。もういいですよ。降りてください」
タロウ「雉野つよし…。大丈夫か?以前より弱くなっているみたいだが」
つよし「バカなこと言わないでください。逆ですよ。今の僕は絶好調です」
暴走した結果、弱くなったと思われるつよし。
タロウの強い弱いの判定が体ではなく心なのかもしれませんね。もしくは欲望、ヒトツ鬼に付け込まれる状態に陥ったとか。
今後はヒトツ鬼に憑りつかれるメンバーという話もあるのかもしれません。
キビ・ポイント
つよし「ああ…できる男になりたい!」
介人「ポイントを使えばできる男になれるよ」
基本的にキビポイントは能力値が上がるだけなのでしょうかね?
数ポイント使えば能力値変化。一定以上貯めるとそれ以上の事ができるとか。
その辺の説明をきっちりして欲しいのですがこういった重要な要素は後半になるまで明かされないのが井上脚本。もしかしたら後半忘れ去られている可能性すらあるのが怖い。
真一「私は運命を信じている。今の私を受け入れてもいい。だがもし戦士であることを辞めたいと思ったなら…」
陣「ポイントをためればそれは可能だ。ドンブラザーズを脱退することもできるし、またどんな願いでもかなう。ただしポイントを下手に使えば不幸が訪れる可能性がある」
はるか「ポイント?何?それ」
陣「それについては管理人に聞け」
真一「管理人…どこの誰だ?」
陣「時間だ。今日の面会はこれまでだ」
逆に言えばポイントためないと戦士辞められないって事ですよね。なんて酷いシステム。
しかしこのポイント。管理しているのは介人で間違いないと思いますが誰から授与されどんなシステムで配分されているのか…は感想の方で色々書いたので一言だけ。
陣はせめて管理人の名前ぐらい言って欲しい。嫌がらせをしているようにしか思えない。
つよし「しかしさあ…部長になったのはいいけど皆仕事できなくてイライラしちゃうよ」
キビポイントの副作用と言うか不幸部分でしょうか?
得意分野が無い人間が得意分野しかなくなるとこうなってしまうという見本ですね。
しかしポイントの説明の為に勝手にポイント減らされた挙句特に得る者もなかったつよしは可哀そう。ポイントによる不幸で何かを失わなかっただけマシかもしれませんが。
介人《雉野つよしの獲得ポイントはまだまだ低い。彼の幸福も不幸も、もう終わっている頃だろう》
これはポイントが高い状態であれば効果が長続きするって事でしょうかね?
ポイントが少ない状態でも使えるけど効果時間は短いという事?
何にせよ謎過ぎるポイントシステム。
このポイントが物語にどう影響していくのか気になるところです。
動物鬼
切田「生きとし生けるものはみんな入院しろーっ!私が看病してやる!」
看護師。看護師と言えばゴーゴーファイブ。つまり人の命は地球の…いや全然違った。まさかのジュウオウジャーでした。
これは大和父が医者だったからでしょうかね?
しかし生きとし生けるものは皆入院しろは凄い欲望ですね。看病してやる(だからその前に怪我しろ)という怪人は非常に珍しい気もする。
脳人
陣「敵の名は脳人。我々人間より高次の世界の住人たちだ」
真一「脳人…?」
陣「強い欲望を持つある種の人間はヒトツ鬼となる。そしてそんな人間を消去するのが脳人の仕事だ」
真一「なぜそんなことを?」
陣「脳人の世界は人間が放つ波動によって支えられている。波動が乱れれば脳人の世界も不安定になる。そして人の波動を乱すのが欲望だ。脳人は人の欲望を否定する」
はるか「そんな…勝手すぎる!」
つまりは自分たちの世界の安定の為に不穏分子を潰しているという事ですよね。
ヒトツ鬼になった人間を消去して回るのも納得な話なのですが…はるかのいう通り勝手すぎる。
とはいえヒトツ鬼以外の欲望を否定してはいないよう(ドン1話で明らかに欲まみれのはるかを助けている)なので話し合いの余地はありそうですが…果たして。
ソノニ「どうなの?あの5人組。特に赤い者の正体は」
ソノイ「今、元老院に尋ねているところだ。まだ返答はない」
最初元老院がソノイたちの上層部かと思ったのですが…尋ねている、という台詞から上下関係はなく対等な立場なのでしょうか?
そもそも脳人には上下関係はない(アノーニ以外?)のか。
それとも所属する会社の総務部に確認しているぐらいの話なのか。
ちょっと気になる力関係でした。
ソノイ
ソノイ「それは人間が未熟だからだ。私は芸術というものに人間の不完全さを見る。未熟な人間のあがきを見る」
ソノニ「興味深いわね。人間って」
今週は(今週も)わかり辛い台詞が多かったのですが…芸術は完全になろうとする不完全な人間のあがきだということでしょうかね?
未熟である事、完全な存在にはなれない事を自覚した上でなお完全であろうとするあがき。それが垣間見えるからこそ興味深いという事ですかね?
…まとめてみると先週のはるかの言動に比べればわかりやすい気がする。あれが人間の持つ不完全さというものか…深いですね。
ソノニ
ソノニ「なぜ男と女は愛し合うのかしら?愛は尊いというけれど…愛の意味がわからない」
前にも書いたと思うのですがもう一度書かせて。キバの過去クイーンにしか見えない。
男「あなたのよう人のそばにいるだけで緊張のあまり体が震える」
ソノニ「それが愛の言葉なのか?」
男「ええ。私の正直な気持ちです」
ソノニ「つまらないな。いずれその扉も開かれるだろう」
そのうち興味深い変態…じゃない天才バイオリニストと出会い主人公が誕生するんですね。知ってます。
ソノザ
ソノザ「なぜ笑うのか…人間は。なんだ?笑いとは」
ヨドンナ様に聞けば大丈夫だと思います。
それはともかく喜怒哀楽に興味がある敵ってのは結構いますが笑い限定の敵ってあまりいないですよね。
井上先生脚本でみた記憶があるのですが…キバのルークじゃないし誰だったか。
ソノザ「笑い方を教えてくれ。ワーッハッハッハッ…!ケッケッケッケッ…!キャハハハハ…!いいのか?これで」
看護師「なんなの⁉この人」
切田「わかんない…」
ソノザ「使えんな。(息を吹きかける音)。ほう…見かけによらずたまっているなお前」
看護師二人に笑い方を問う事案が発生。
しかし見た目じゃわからないんですね。ヒトツ鬼がいるかどうかは。脳人幹部も結構大変な仕事な気がします。
あと気になるのが幹部のスタンス。ソノイはヒトツ鬼になる相手を強制的にヒトツ鬼に(騎士竜鬼)。ソノニは欲望を増大させようと(怪盗鬼)。ソノザは放置(動物鬼)。これは何かの意図があるのか気になります。
ソノザ「お前(ドンモモタロウ)は笑いが得意だったな。ワッハッハッハ…!これで合ってるか?」
聞いた相手が悪い。
しかしソノザは得意だと言っていますがタロウは本当に得意なのか気になります。楽しいから笑っているのではなく笑う門には福来る的な意味合いで笑っているようにも思えるんですよね。そもそも幸せを知らないタロウですし。この辺も後々触れられそうな気がします。
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