映画 クワイエット・プレイス 破られた沈黙 感想

映画 クワイエット・プレイス 破られた沈黙
ネタバレありの感想です。
1作目は観ていなかった、というかそもそも存在を知りませんでした。

・感想

続編だと知らずに観たら人間関係がわからなくていまいち。
前作があると知らず、そしてタイトルでNo2と出ていたのに何故か新規作品だと勘違いして最後まで観てしまいました。
人間関係がよくわからない、敵に対して有効な攻撃方法を何故知っているのかわからない、結局冒頭のパパはどうなったのか、等々疑問点ばかりでわかり辛い作品だと勘違いしてしまってました。
完全に前作からの続きだったんですね。そりゃわからない事だらけですよ。
で、内容自体は…結局前作観ていないと楽しさ半減じゃないですかね?

個人的にはこの2020年代にもなってワニ映画やるんすか?的な内容だったクロール 凶暴領域の方が面白かった。
というのも音を立てたら超速死、なわりに音を立てても結構撃退出来てるしサバイバルホラーとしてどうなの?と思ってしまったからです。
1作目あったのを知ってあらすじだけ見たのですがどうも補聴器のハウリング音が有効だと判明したのは1作目のラストっぽいですね。
何故この非常時に赤ちゃん連れて逃亡しているのかも謎でしたがこれも1作目ラストの展開っぽい。
そしてパパも1作目ラストで死んだっぽい。
色々な謎が解けて納得でしたが…だからこと1作目を観てから今作を観た方が良いと思ってしまいました。

1作目の結構きつい展開を踏まえて今作を観ると各キャラの行動原理がもっとよく理解できると思うのですよ。(特に弟が何故無駄に行動して母親をピンチに晒す事になったのか今作だけではいまいち理解できなかった)
他のキャラにしても何故これだけの状況になってでも生き延びようとするのか。その辺が理解できていないと単に時々無茶苦茶早い化け物が襲ってくるだけの映画になってしまうんですよね。
ホラー映画って敵の描写も重要ですがホラー要素に襲われる人物の描写も重要な訳なんですよね。
itとか各キャラそれぞれの思いが描写されていましたがあれが無かったら単にお化け屋敷的な怖さで終わってると思うのですよね。
恐怖に晒されて何を想い、どう行動していくのか。
特にitはラストで敵の恐怖を払拭しなければ勝てない展開なのでその恐怖を払拭する過程も描かれていた訳です。
ホラー映画も、いやホラー映画だからこそメイン人物の心境がわからないと面白さ半減だと思っているので…今回は失敗でした。
これを観るならちゃんと1作目から見ないと駄目ですね。

前置きが超長くなりましたが作品の出来自体は良いとは思うのですが…1作目を踏まえすぎな展開は初見の人にはどうかなと、思ってしまいました。
これに関しては自分が完全に悪いのですが。
しかしサバイバルホラーなのにメイン人物が全く死なないのはどうなのかと思います。この作品の続編も見越しての事なのでしょうか?

以下雑記

・怪物

名前不明。
前作のあらすじを観る限り地球外生命体のようでしょうか?
何故に地球に来たのか、仮定が気になりますが恐らく1作目でも描かれていない気がします。この手のホラーってその辺あまり判明しない事多いっぽですし。
しかし超早くて強いだけでコア?部分が露出すると子供でも倒せるってのはどうなのかと思います。そのコア部分を露出させる方法が恐らくかなりの偶然で発見した(前作ラスト?)事だと思いますし、弱点部位狙い以外ではほぼ無敵な様なので怖い事は怖いのですが。

・島の長

名前不明。wikiだと島の長となっていたので長で。
パパがいないせいか一番カッコいいキャラでした。
生き残った人を集めて集団生活を纏めているカリスマ性(島の食糧問題が気になりますが多分気にしちゃダメな気がします)
化け物がいつ出現してもいいように準備をしておく計画性
そして化け物が出現した瞬間、自身を囮にして行動できる行動力
ラスト死んだのも自身の身の為ではなく家族を守る為に化け物を引き付けようとしたから。
非常にカッコいいキャラだったのですが登場が終盤過ぎてあっさり死んでしまいました。残念。
彼がいない後のあの島は恐らく誰もまとめきれずに人間同士で殺し合っていそうな気がします。

・波戸場?の集団

何をしていたのか一切不明。
描写を見る限りボートを求めてくる人間を襲って所持品を強奪していたのだと思われますが…あのシーン必要ですかね?
というかあんなその日暮らしの状態で400日以上生活できるとは思えないのですが。
そもそも食料品も持たず彷徨っている人間がほとんどだと思うので所持品を奪ってもそれほどメリットがある訳でもなさそう。
集団で行動していた事からそこそこあそこでの生活が長いとは思うのですが何故あんな隠れる場所もないところで生活できていたのか不明。
子供を囮にしてましたが子供の様子から何度か同様の事を繰り返していると思われます。つまりそこそこ長い事やっているはず。主人公達のようにたまたま生存者がいるからあそこに行った、という訳ではなくあそこを住処としている可能性が高い。
波の音で怪物に気が付かれづらいという考えもありそうですが…やっぱりよくわからない。台詞も全く(劇中の設定を考えれば当然ですが)無いので全く背景がわかりませんでした。
…もしかしたら島の長の部下(島に怪物が辿り着くのを防ぐ+集団生活が出来そうにない逃亡者を寄せ付けないようにしている)と考えるのは邪推でしょうか?

・音を立てたら超速死

上でも書きましたが音を立てまくっているのにメイン人物がほぼ死なない展開はどうなのかと思います。
洋画のキャッチコピーって本当に本編観たのか気になるものがありますがこれもそう。前作だったら(家族結構死んでるっぽいですし)いいのかもしれませんが…いやでも邦画でも本編みたのか気になるキャッチコピーは時々ありますし今作ぐらいの表現なら良いのかもしれません。
まあ音を立ててしまったら戦闘準備開始、的な流れなのでやっぱり超速死は間違ってると思いますが。

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