仮面ライダーガヴ 第45話 もう誰にも奪わせない 感想

涙が降る前に君が必要  第45話 もう誰にも奪わせない 感想です。

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感想

ショウマの涙が降る前に必要なのは・・・

結局ニエルブの訪問の目的はショウマの勧誘。
ショウマをストマック家の当主にしてボッカを打倒。「ストマック家をグラニュート界のトップに押し上げたい」のが目的とのこと。
若干胡散臭いところもありますが、その思い自体は嘘偽りがなさそうな気もする。

というのもニエルブの目的が単に研究だけであればボッカを排除する必要はないですしね。ストマック家よりジャルダック家の方が資金は潤沢。命令さえ聞いていればストマック家にいた頃よりも研究の予算を確保できるはず。まあストマック家より無茶な命令が多かったりはしますがそれでも研究の質を上げるのであればストマック家よりジャルダック家についていた方がよいはず。

それにも関わらずショウマにボッカを打倒するという計画を打ち明け、大量のヒトプレスを渡したという事はボッカを本気で倒す事に他ならないはず。さすがに大量のヒトプレスを失って私は何も知りませんでした、というのは通らないですしね。大統領選が近い現在、下手したら大統領から直接消されかねないはず。ニエルブも相当危ない橋を渡りながらの提案だったと思われます。

ただやっぱり胡散臭い事は胡散臭いのですが。
まずストマック家をトップに押し上げたいと言いつつ、やって来たことはストマック家の弱体化に繋がる事ばかり。
闇菓子だけがグラニュート界でのし上がる方法ではなかったにしろ、闇菓子作りがうまく行っていれば闇菓子でもグラニュート界でトップになれる可能性はあったはず。それなのにショウマに可能性を感じてストマック家の事業を邪魔しながらショウマを育てたのはワシ!みたいな事を言っても説得力がない。

さらに言えばこの回の直前まで当主候補をショウマにするかジープにするか迷っていたはず。つまり当主が誰になろうがニエルブ的にはどうでもいいって事ですよね。とりあえずストマック家がグラニュート界で覇権を取れれば誰がトップでも構わない、というスタンスは胡散臭すぎる。ボッカ暗殺に成功したら当主を始末して自分が当主になる予定だったのかもしれないですが。ブーシュを暗殺したランゴのように。

といった感じで胡散臭いことは間違いない。しかしボッカを排除したい思いは本物のはず。その思いをどこまで信じたのかは不明ですがショウマが人間界の涙を止めるために一人グラニュート界へ行く事を決意してしまった、というのが今回の話ですよね?

自己犠牲精神が過ぎる・・・
例えニエルブの提案に嘘偽りが無いと仮定しても、それはショウマが人間界を捨てると同義ですよね。
マスターモード変身時に
ショウマ「ここにいられて よかったと思ってる。だから絶対に守る。俺を今の俺にしてくれた この世界を・・・みんなを・・・絶対に」
と感じた世界を捨ててまでやる事なのだろうか。
いや、感謝したからこその決断か。絶対に守るという決意があったからこそ。

ただ別にショウマが約束を守る必要もないんですよね。ボッカとリゼルを倒したらあとはニエルブとジープを始末して人間界に自分だけ行く事も可能。ショウマがニエルブ兄さん似だったらやると思うのですが・・・まあこれまで散々「どうする」と聞いてきたショウマが自分に投げかけられた「どうする」という問いかけを無下にするわけもないですし、ショウマは自分が犠牲になっても世界を守れればいいと思っていそう。

しかしショウマはショウマだけで戦っている訳ではないはず。絆斗やラキア、幸果も人間界を守りたいという思いは同じのはず。
そしてさらに言えば・・・
幸果「みんながみんな 許せるわけじゃないと思う。でも悔やんで やり直そうとしてるラキアンを うちは手伝いたいって思った。それが みんなの幸せに繋がると思うし。そこにはラキアンも入ってるから」
ショウマ以外の仲間はショウマも含めてみんな幸せになってほしいと願っているはず。

次回ショウマは単独でボッカに挑む事になりそうですが・・・人間界の犠牲になろうとしているショウマの涙が降る前に必要なのは?
気になる 第45話 もう誰にも奪わせない 感想 でした。


以下 8月2日追記 シーンごとの感想・雑記です。

太字は劇中の台詞。太字でない箇所はその台詞についての感想・雑記となっています。

井上生真

ショウマ《みんな笑顔で おいしいもの食べたり好きな人と仲良くしたり・・・明るくて素敵な世界。この人たちを守りたい。俺が向こうに行けばグラニュートが人間を襲えなくなる。ただ俺も二度と戻ってこれない・・・でも俺・・・ここにいたいなあ・・・》

守りたい>ここにいたい。
どちらの思いも自分の気持ちだけに「ここにいたいなあ・・・」という気持ちを抑え込んでグラニュート界に行こうとするショウマが切ない。
ただ次回予告を見る限り幸果たちがグラニュート界にショウマを助けに行こうとしているんですよね。ビターな展開続きのガヴですが最終的にはスイートなエンディングを迎えられそう・・・なのだろうか。
香村脚本作品のジュウオウジャーとゼンカイジャーは世界が融合して、みたいな終わり方でしたがガヴもそうなりそうな気がする。というかこの流れでショウマが一人だけ世界を守るためにグラニュート界に残る展開とかある訳・・・ライダーだとちょいちょいありますね。剣とか。リバイスも近い気がする。一輝だけ自分の悪魔を忘れ(映画で記憶だけは戻りましたが)たり。ギーツの英寿も?まあ英寿というかエースは2000年転生して色々と達観しているところはありますが。
とにかくショウマの「ここにいたいなあ・・・」という気持ちを仲間たちが「守りたい」と思ってくれビターエンドではない終わり方をしてくれると信じています。

ショウマ《俺も この人たちも幸せでいてほしい。幸せになってほしい。どうする?このまま ここで暮らすか それとも・・・》

ニエルブ「やあショウマ。約束どおり ヒトプレスは返したよ。さて君はどうする?」
ショウマ「一緒にグラニュート界に行くよ。それで人間の世界を守れるなら」
ニエルブ「交渉成立だ」
ショウマ《ありがとう。そして さようなら。俺の大好きな世界》

ショウマは色々と真面目過ぎると思うんですよね。感想の項目でも書きましたがボッカを倒してストマック社のトップになったらニエルブを倒してしまえばいいだけの話。そうすれば人間界に行く手段を知っているのはショウマだけになるはず。ランゴが生きてはいますがショウマたちは知らないのでとりあえず除外。
ただショウマはこれまで散々敵に対して「どうする?」と問いかけてきた来たんですよね。基本的には穏やかな性格のショウマが「どうする?」の答えを確認した後は迷うことなく敵を屠ってきた訳で。それだけショウマにとって「どうする?」という言葉は重いはず。
その「どうする?」を自分に問いかけ、その結果としてグラニュート界に行こうと決断したショウマの決意は硬いはず。真面目だからこそ自分の言葉にも責任を持ちそうですが・・・このショウマの気持ちを溶かしてくれるのは誰になるのでしょうか?

ラキア・アマルガ

ラキア「でも人間をヒトプレスにして納品はした」
絆斗「バカ お前わざわざ・・・あの事件は被害者 戻ってきたし」
ラキア「幸果・・・お前は以前 俺も幸せになればいいと言ってくれたな。だが・・・俺には そんな資格はないんだ。黙ってて悪かった」

ラキアはラキアで真面目。
というか真面目になったというか。最初は大体全部「だる」で済ませてきたラキアなので。コメルやデンテから託された想いがラキアを成長させたという事なのか。
しかしラキアがこういう風に考えられるようになったという事は他のグラニュートも同じなはず。というかラゴーがそうでしたね。
他のグラニュートも同じように考えられればショウマはグラニュートと人間界の扉を閉じる事はしなくてもいいと思うのですが。

甘根幸果

幸果「みんながみんな 許せるわけじゃないと思う。でも悔やんで やり直そうとしてるラキアンを うちは手伝いたいって思った。それが みんなの幸せに繋がると思うし。そこにはラキアンも入ってるから」
ラキア「ありがとう」

グラニュート界に行き人間界を守るというショウマの決意を溶かせるとしたら幸果なのだろうか。ただの人間である幸果がグラニュートを受け入れる事が出来ている訳で。そもそも最初にショウマを受け入れてくれたのは幸果・・・始?
まあどちらが先かは置いといて普通の人間がグラニュートを受け入れる事は出来た。なら次に繋げていく事も出来るのではないかなあと思ったり。
そういう意味では幸果が(恐らく)仮面ライダーにならないのは物語的には正解なのかもしれない。人間でありながら変身できる絆斗だけがグラニュートを受け入れるのではなく、ただの人間の幸果がグラニュートを受け入れるというのが重要だと思うので。

ニエルブ・ストマック

ショウマ「兄さんは俺を始末したかったんじゃないの?」
ニエルブ「僕はね ストマック家を愛しているんだ。ずっと思ってたよ。ストマック家をグラニュート界のトップに押し上げたいって。ランゴ兄さんと同じさ。まあ兄さんたちは あんまり信じてくれなかったけど」

ニエルブがどこまで本気かわからないですがランゴ兄さんと同じところはあると思う。この二人は兄弟の事を完全に道具だと思っているところが。
ランゴは双子を政略結婚に利用しようとしたし、ニエルブは他の兄弟が死のうが構わず実験を続けていたし。どちらもグラニュート家の比重が大きすぎるんですよね。グラニュート界のトップになれれば他はどうでもいいと思っていそう。ある意味似た者同士の二人なのかもしれない。
・・・違った。ストマック5兄弟は全員自分のやりたい事だけをやっていますね。グロッタ姉さんだけちょっと違う気もしますが基本的には全員自分の目的のためなら他の兄弟はどうなってもいいと思っている節がある。ブーシュは育て方を間違ったのでは・・・いや、グラニュート界ではこれが普通なのかもしれない。兄弟の仲が良いラキアとコメルが例外の可能性がありそう?

ショウマ「だからって なんで俺に?」
ニエルブ「グラニュートのトップに立つには腕っぷしの強さとか頭の良さ 精神力 野心・・・いろいろな資質が必要だ。その点 父さんは野心に欠けていたし兄さんでも いまひとつ不安だった。だから僕は君という可能性を試すことにした。君の母親だけがヒトプレスになった あの時からね。それまでガヴがついているだけの人間だと思っていた君が思わぬところでグラニュートの体質を発揮した。僕はひらめいた。もしかして この末っ子は未知の能力を秘めているのかも・・・」
ショウマ「俺が人間界に脱出できたのはニエルブ兄さんが手助けを?」
ニエルブ「いいね。その頭の回転が速いところもポイント高いよ。君 母親が死んでから自室に幽閉されてただろ?」
ショウマ「そうか・・・そういうことか・・・」

ニエルブが兄たちに信頼されていなかったのがこの辺ですよね。ショウマに可能性を感じたのはいいのですが他の兄弟に黙って計画を進めているし。結果としてシータとグロッタが死亡した訳で・・・そりゃ信頼されないですよ。野心ナンバーワンバトルがあったら間違いなくニエルブがナンバーワン。
というか逆にニエルブ自身が他の兄弟を信頼していなかった、という事もありそうですが。ランゴはショウマに敗北したとはいえショウマに近い実力なのは確か。「いまひとつ不安」でも最初からニエルブが全力でサポートしていればランゴでボッカを倒せた可能性もありそう。少なくともショウマの未知の能力に賭けるよりも可能性は高かったはずなんですよね。もちろんニエルブはショウマに一点賭けした訳ではなく酸賀さんと組んだりジープを改造したりと色々策を講じてきた訳ですが。もしかしたら頭が良すぎて選択肢を増やし過ぎたのかもしれない。ランゴ兄さんに一点賭けして全力でサポートしていれば今頃ランゴは大統領になっていた可能性がありそう。

ニエルブ「僕の読みどおり人間の世界に出た君はメキメキと能力を開花させていった」
ショウマ「だからって俺がお前と組むわけないだろ?助けてくれたお礼に力を貸せって?嫌だ絶対しない」
ニエルブ「ストマック社を取り戻してグラニュートのトップに立つってことはボッカ・ジャルダックを倒して君が大統領になるってことだ。闇菓子作りも人間界への侵略も君の権力で止められるんだよ。闇菓子はグラニュート界でのし上がるための手段だ。トップになれるなら闇菓子はどうでもいい。つまり人間界も どうでもいい。なんなら2つの世界の行き来が二度とできないように扉の間を永遠に封鎖してっていい」
ショウマ《もしニエルブが本気なら・・・》

ニエルブが胡散臭いと思うのが「トップになれるなら闇菓子はどうでもいい」というセリフ。
一企業であるストマック社がグラニュート界でトップになるためには闇菓子は一番近い道のはず。ランゴも闇菓子自体はどうでもいいとは言ってましたがそれはボッカに抑えられた結果なわけで。ニエルブは1話の時点から既に闇菓子作りにあまり興味なさそうに見えたんですよね。闇菓子の研究より自分の研究を優先してきた印象。使い込みもしていた訳ですし。
もしかしたら最初から闇菓子作りはある程度成長した時点でボッカに目を付けられると想定したのかもしれないですが・・・とにかくニエルブの主張は胡散臭いと思ってしまう。

ニエルブ「僕の野望はストマック家によるグラニュート界の支配。それを君が手伝ってくれるなら人間界を守りたいという君の願いに僕も手を貸す。それだけの話さ」
ショウマ「だったら・・・今ストマック社にあるヒトプレスを全部返してよ。話はそれからだ」
ニエルブ「ハッ・・・なんだ そんなこと。いいよ。楽しみにしてて」

胡散臭いニエルブですが大統領を倒したいという思いだけは本気に思える。ヒトプレス返したら闇菓子作れなくなりますからね。今回ので全部返したとは限らないですが相当数のヒトプレスを返却したのは確か。それはつまり大統領の意向には従わないという意思表示でもある訳で・・・ニエルブがどこまで本気なのか不明ですがニエルブはショウマを引き入れる作戦にそれなりの覚悟を持っている事は間違いないはず。

グラニュート・テ・ソー

ショウマ「どうする?」
テソー「なんだ?なんだカニ?何?」
ショウマ「二度と闇菓子に関わらないか それとも今ここで俺に倒されるか」
テソー「嫌だ・・・どうしても闇菓子だけは!」
ショウマ「わかった」

時期的に最後の怪人になる可能性が?テ・ソーという超適当な名前なのに。どう見てもロジョーの色んな意味での再生怪人なのに。
それはともかくショウマはバイトたちの処遇をどう考えているのだろうか。全員に「どうする?」するのだろうか。・・・結構怖いですね。
ただ全員人間を幸せにする術を身に着けている訳で闇菓子を食いたい衝動さえ抑えられれば人間界で暮らせるわけなんですよね。バイトたちも含めて物語がどういった結末を迎えるのか気になるところです。

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