映画 シン・仮面ライダー 感想

映画 シン・仮面ライダー
ネタバレありの感想です。

仮面ライダーシリーズはちょいちょい観ています。

以下ネタバレありの感想です。

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感想


色々詰め込みすぎな気がする。

原作をリブートしたい、という意気込みは伝わってくるのですが・・・そこに監督のやりたい事をこれでもかと詰め込んできている印象が強いんですよね。

プラーナだのハビタット世界だとなんとなく概念は理解できるものの結構わかり辛い言葉のオンパレードで物語に入り込みづらい。

もう少しシンプルに初代仮面ライダーが表現したかった世界観、そしてメッセージを伝えらなかったのかな、と思います。

個人的な感想ですが初代仮面ライダーが伝えたかったメッセージは原作のラストの台詞にあると思います。

「あたしたち人類が”科学”という「文明の武器」で戦うあいてをまちがえているってことが・・・わかったことです!」

仮面ライダーは数多くの作品はあれども共通しているのが敵と共通の力を使って平和の為に戦う事。
例外はあれども主役ライダーは力の使い方が問われているはず。

このシン・仮面ライダーでも本郷猛は自身の得た力を復讐の為ではなく他人の願いを叶える為に使い、そして散って行った。

この辺りは間違いなく仮面ライダーであると言えるとは思うのですが・・・そこに至るまでがごちゃごちゃし過ぎていると感じました。

といっても本郷猛の心境だけを考えればそれほど複雑なものではないとは思うのですが・・・ヒロイン関係の話、そしてその話に関わるものがごちゃごちゃし過ぎていて理解しづらいものになっている印象です。

やりたい事はわかるのですが・・・もう少しシンプルにやっても良かったのではないでしょうか?

シン・ウルトラマンも監督の意向が反映されたリブート作品だったと思いますがあちらは初代のストーリーを現代風にリブートしようという意気込みが伝わってきました。

対してこちらのシン・仮面ライダーは初代仮面ライダーのストーリーをリブートしようという意気込みは伝わって来たもののそれ以上に監督の意向、趣向を見せようという作品に感じてしまいました。

表現したいものはわかるし仮面ライダーの作品だな、という印象はありましたが劇中の設定がごちゃごちゃし過ぎていたのはどうなのかな、と思う映画でした。


変身システム


そういえば初代って風受けないと変身出来ないシステムでしたね。
初期の初期で無くなった設定ですが。

罠にかかって落下→風を受けて変身とかよいシーンでしたが・・・この映画では最後までそのシステムで変身。
まあ映画は風ではなくプラーナを集めていたみたいですが・・・その辺は置いといてよい描写だったと思います。

クモオーグ


何故後半蜘蛛の糸を使わなかったのか。
接近戦ではこいつに勝てない・・・から普通に死んだのはどうかと思います。
まあ漫画版も仮面ライダーには勝てないと悟って自殺したのでそれに比べればマシな気もする。

コウモリオーグ


ショットガン?一発で飛行能力ガタ落ちするのは怪人としてどうなのかと思うのですが・・・サソリオーグに比べればマシだった。サソリは訳わからんうちに死んだので。

とは言え基本的にまともに戦ったら勝てなかったんですよね。本郷猛の精神状態云々は置いといて相性が悪い。
飛行能力ある敵に対して苦戦するというのはV3のツバサ軍団でも証明済み。
最初からまともにやり合っていたら無駄に消耗して敗北していた可能性もあるので最初から本郷猛を連れて行かなかったのは正解なのかもしれない。

どうでも良い話なのですがギーツとタイクーンがコマンドバックルを使わなくなった理由を説明してほしい。空を飛ぶのは予算の問題があるというのだろうか。
強化フォームでも通用しないから新しい強化フォーム出すよ、というのはよくあるパターンですが強化フォームを何故か使わなくなったけど別の強化アイテム出しますよ、というのは結構珍しいような?

サソリオーグ


完全に出オチ怪人。
政府関係の戦力とやり合っていた時はこちらの戦力を無駄遣いいるなあと思っていたのですが・・・まさかそのまま死ぬとは。
毒が超強力っぽいですが毒がなければ日本政府の持つ武力でもなんとかなるってのはある意味リアル。勝算があったから戦ったというオチでした。

しかしハチオーグに銃が効かなかったのに対してサソリオーグは普通に死んだのはどういった事なんだろうか。強度的には大差なさそうですが。
この世界の怪人はプラーナなければ力を発揮できないっぽいのでプラーナ使い切らせる持久戦に持ち込んだって解釈でいいのかな?

ハチオーグ


肩出し魔女・・・ではなくヒロミ。
漫画版読み直してみたらヒロミってルリ子の親友で登場してたのを確認。
その辺は原作準拠だったのか・・・。完全に忘れてました。

ただし原作のヒロミはコウモリ男に操られルリ子を襲った後に死亡していましたが・・・映画と漫画版どちらが良いというかマシなのか。
まあ原作だと単なる可哀そうな犠牲者だったのでこちらの方が良かったのかもしれない。

しかし倒し方は個人的に好み。
出オチ怪人・・・じゃないサソリオーグの毒で瞬殺というのはストロンガーの鋼鉄参謀とドクターケイトの関係を思い出します。
まあ鋼鉄参謀は毒ガスで弱体化した後にストロンガーにトドメを刺されたので若干違いますが。
映画だとウルトラマン・・・じゃない滝にやられていたので。

カマキリ・カメレオンオーグ


分類的にはゲルショッカーの怪人っぽい。
ただし劇中の台詞では死神の派閥みたいな事を言っていたので死神博士配下の怪人って解釈でいいのかな?
少なくともチョウオーグの意思は無視していたので派閥が違うのは確かだと思いますが。
続編出るかは知らないですが続編作ろうと思えば作れそうな設定ですね。
そもそも今回首領と戦ってないですし。
・・・まあTV版の仮面ライダーもある意味首領と戦っていないですが。勝手に自爆して終わった。

ケイ


どうみてもロボット刑事K。
OPで敵を捕まえろと毎回流れるのにその流れを無視してロボット破壊銃をぶっぱして証拠もろとも粉砕するロボット刑事K。
この戦いが終わったら刑事として働き始めて最初はベテラン刑事に蔑ろにされるも最終的にこいつ最高だよ!と言われるようになるんですね。わかります。

しかしエンドロールで松坂桃李の名前が出た時、何を演じていたのかわかりませんでしたが・・・まさかケイだとは。
普通に怪人役やらせても良かったと思うのですが。次回作があればケイも戦うのでしょうか。その時はきっちりブローアップして全力で戦ってほしいものです。

大量発生型相変異バッタオーグ


名前が長い。ショッカーライダーにしてほしい。

しかし数が11体っていうのはテレビ版準拠ではなく漫画版準拠なんですね。
そういえば漫画版は普通に銃タイプの武器で戦っていたような。
とはいえ漫画版は一文字隼人がショッカーライダーに含まれていたのに対して映画版では違っていました。
まあカマキリオーグとショッカーライダーと2号ライダーを全部混ぜ合わせると訳のわからない事になるのでこの判断は良かったような気もしないでもない。
ショッカーライダーの中から一人だけ洗脳解くってのは如何なものと思いますしね。

チョウオーグ 仮面ライダー0号


サーバー破壊された後でも蝶・・・じゃない超強かったのは若干納得がいかない。
この世界はプラーナの総量が全てなのだろうか。

とは言え後半明らかに息切れしていたのでプラーナさえ使い切らせればそれほど差はないのかもしれませんが。

それはともかくチョウオーグに変身する際。
イナズマンが出てくるかと勘違いしてしまいました。何故か0号ライダーだった。

緑川ルリ子


原作とは別人になっているのでその辺は置いといて。

自身の遺書(というかメッセージ)を残すシーン。
この言葉は直接伝えたいな、は良かったと思います。
その前の映像付きのメッセージから音声データのみになってから、という演出も良かった。

本郷猛


まさかラストで死ぬとは・・・。
いや途中で死ぬかと思っていました。漫画版だと途中で死んでますし。
というか漫画版で一文字隼人が仮面ライダーになるシーンが映画のラストシーンなんですよね。

・・・やっぱり続編作る気があるのだろうか?
ただし漫画版のラストはこの映画の比ではないぐらい救いのないラストなのであれを映像化するのはどうかと思いますが。
漫画版は初代ライダーもblackもラストに救いが無さすぎる。
漫画版アマゾンは・・・ジャンプの打ち切り漫画っぽいですがあれの方がいくらか良い・・・のか?

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