映画 セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記 感想

映画 セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記
ネタバレありの感想です。

それぞれの設定をうまく活用した良い映画でした。
文豪にして剣豪のセイバー。
並行世界が混じり合うゼンカイジャー。
そして周年記念に相応しいゲストキャラとその設定。
映画で主たるメンバーたちの個性を活かしつつ、うまく混成させているんですよね。

世界が混じり合ってもゼンカイジャーではよくあること。というか毎回毎回今回以上のカオス回となっているのでむしろ大人しい世界設定。
その混沌とした世界で自分なりのヒーローを探すゲストキャラ。
そのゲストキャラの正体、さらには敵キャラの明確かつ有効的な作戦。
(一応映画の世界で創作意欲が沸いたら失敗だった訳ですがそこは意図的にアスモデウスがそれなりの人選をしたのでしょう。恐らく。コメディ系のキャラが多かったので)
そして逆転の一手として飛羽真の設定を活かしたゲストキャラの説得。
メインキャラの設定、キャラを活用して映画として納得のいく展開に持っていく事ができてるんですよね。
コラボ系の映画としてはかなりうまく練ってある作品だったと思います。

そもそもコラボ系の映画ってストーリーが難しいところがあるんですよね。
前の大戦系の映画はメインライダーが忙しいという事もあってゲストライダーや戦隊がメインとなって話を進めていく形が多かった訳ですが色々詰め込もうとしようとした結果ストーリー展開的にそれはいいの?と思えるシーンもちらほら。
今回の映画も確かにゲストがメインをキャラより目立っている場面もありますが物語の重要な部分はメインキャラがきっちりと締めている訳なんですよね。
その辺の違いが映画としての完成度の違いになっているのではないかと思いました。

ライダー50周年記念。
そして戦隊45作品記念。
それらを繋ぎ合わせ、さらには次のライダー、原点とも言える悪魔の力を使う仮面ライダーリバイスに繋げる。
それぞれの設定をフルに活用していたとても良い映画だったと思います。

・賢人

全員が物語の世界から追い出された後、「現実」の世界で悟ったような雰囲気になっていましたが仕方のない事です。
彼は散々闇の聖剣の力で世界の終焉を繰り返し、そして何故か一人だけカーレンジャーの世界に飛ばされてしまったのだから…。
そりゃ精神的にも疲弊してセイバーの世界から逃げ出したくなりもしますよ。
というかカーレンジャーの世界に飛ばされた後の描写が観たかったです。
ちなみに個人的な感想ですがカーレンジャーの世界ってそれほど甘くないと思いますけどね。ダップの故郷はボーゾックに花火にされるなど結構悲惨な設定ですしむしろあれはダップが最後よくボーゾックを許したな、というお話だと思っています。
家族を行方不明になっているゼンカイジャーもそれほど緩い設定でもないですしね。

・倫太郎
一人真面目な倫太郎が「西遊記」の世界に飛ばされたのは酷い。
イマジンに介人、そして魔王なんてボケ役しかいないメンバーの中で一人「セイバー」という物語の真相に気が付いたところで誰も話を聞いてくれないのは当然。
オーナーなら話を聞いてくれたかもしれませんがオーナーはオーナーで大体の展開を予想してそう、つまり対して動じていないと思われるので結局倫太郎が苦悩するのは必然。
何が悪かったと言われれば運が悪かったとしか言いようが無かったのです。
そしてキングライオン大戦記は久しぶりに見ました。最近タテガミすら変身してないですしね。個人的にはライオン戦記のパワーアップフォームといった感じでキングライオンの方が好き。

・或人
自称爆笑お笑い芸人にギャグがくどくなっている…。
これも相方のイズがいないから…と思ったらラプターに突っ込まれていましたが。
しかし他のライダーが微妙にパワーアップフォームが登場してたのだから或人もライジングホッパー以外も使って欲しかった気もします。前作ライダーですし。ゼロツーはイズのフォームなのでゼロツー以外でお願いします。
もしかしたらリアライズホッパー使っていたかもしれませんが。

・シンケングリーン
見た目はそれほど変わらずむしろ渋く、カッコよくなっていました。
ビルドのカズミンみたいな感じ?
今なら希望の殿様役もできそう。

・キラメイブルー
さすが兄貴。黙っていればイケメンなのに自ら万力を主張していくのか。
キラメイジャーを後半から見ていた視聴者ならただカッコいい俳優だと勘違いさせ…駄目だ後半も番組内でMVとか披露していました。
というか初回のメイン回でいきなりマンリキってどうなのかと思いますがそれもいい思い出。
対戦していたシンケングリーンのように後の記念作品(戦隊50周年とか)でも登場して欲しいと思います。
あれだけ散々劇中でやらかしていた兄貴の再登場を願うのは…変だよね。

・デカマスター
犬のパイセンの変身前、変身後の姿に突っ込んであげて欲しかったです。
デカレンジャーの時にもCパートか何かで鼻に突っ込んでいたのにジュランが突っ込まないのは違和感。突っ込んでたかもしれませんが。
それはそうとアヌビス星人の姿でも江戸?の町に溶け込んでいるのは流石ボス。カッコ良すぎて違和感がない。

・ワシピンク
キュウレンジャーの時より若干声が可愛くなっている気がします。一瞬違う人かと思いました。キュウレンジャーの時の方が緊張感あったからですかね?
まあ可愛いラプターもありなのでこれはこれで良し。
ところでジュランから団子取り上げてましたがそんなキャラでしたっけ?

・リュウコマンダー
戦隊で元祖腰が痛いパイセン(戦隊に変身するキャラでたまにではなく散々腰が痛いと言っているのはリュウコマンダーとジュランしか思いつかない。リュウソウブラウンもそう?)なのでジュランと同時に腰が痛い、とかやりだすと思ったのですがそんな事は無かった。後ろで腰が痛いとかやってはいたと思いますが。
そしてこの2人。最後の剣士でしたがそれは元ネタがそんな感じなのか。それともキュウレンジャー内で初期メンバーにも関わらず変身が遅かったから選出されたのかなのかちょっと気になります。

・オーマジオー
誰だ西遊記の世界に魔王を呼び込んだのは。いや西遊記の世界にも魔王っていますが(最初の敵が混生魔王。牛魔王とかいますし)お釈迦様役って…。
納得はしますが。斉天大聖とか言って調子に乗っていたモモタロスが何もできず封印される姿が目に浮かぶ。

・最低最悪の魔王
そしてこちらも中々にエグイ事を。
八犬伝の方では8人でライダーワルドを倒していましたが戦隊メギドは一人(*召喚ライダーはカウントせず)で倒してましたし出しちゃダメな部類のキャラ。
アスモデウスは一時でもジオウを攻略した(飛羽真に覆されましたが)というのは誇っていいと思います。
しかしスパークリングビルドとグレイトフル魂のゴーストはともかく龍騎サバイブという人選はどうなのでしょうか?最強フォーム縛りにしても良かった気も。
いやでもビルドの最強ってジーニアスかラピットドラゴンかクローズビルドか判断に迷うところ(ゴーストは無限一択ですが)なので敢えてグレイトフルをだしたと思っておきます。

・モモタロス
遊び半分で締め付けらるモモタロスがカワイソス。
何が悪いって三蔵法師の配役にリュウタロスをあてたやつですよ。あいつが使わない訳がない。せめてデネブが三蔵法師だったら…。ジークは該当しそうなキャラいないですし。可哀そうなモモタロス。

・ウラタロス
亀と河童ではどちらがウラタロス的には良かったのでしょうか?
まあ消去法的に他の人選はあり得ないですが。
三蔵法師のウラタロスってのもあれですし。
しかし卑怯は手段ではなく堂々と嘘を言う、的な台詞がありましたがいい言葉ですね。言葉の裏には針千本。ウラタロスらしい台詞。

・キンタロス
熊ではなく豚に。
しかし元々あまり喋らない性格の上に他タロスが散々自己主張しまくるので結果的に影が薄かった気もします。
「豚の役とは…泣けるで」とノルマは達成してたのでいいのでしょうか?

・リュウタロス
モモタロスでも書きましたが何故三蔵法師。
三蔵法師の馬でいいじゃないですか。あれって設定上は竜のはずですし。
とはいえリュウタロスが馬になったらそれはそれでうるさそうなので三蔵法師でいいです。

・オーナー
さすがの食器芸。それはそうと旗倒しは若干下手になっていた気もしますが。きっと物語を混ぜてしまってはいけなかったように御飯も混ぜてしまったのが原因かと思われます。

・アスモデウス
原作者の熱意を奪って結果的に最低最悪の魔王の存在を消し去る。
なかなかに壮大ですがこれ以上ないジオウ攻略の…いやジオウを倒すためにやった訳ではないのですがこれ以上ないジオウ攻略方だと思います。
しかし尺が足りないとはいえ何故こんな大それた作戦を思い付いたのか気になります。こいつイザク以上に危険人物なのですが。
むしろイザクがこのS級禁書を使わなかった理由が気になる。シンケンジャーの禁書は彼にとって聖書みたいなものなのでしょうか?

しかしやった事がやった事とは言え最終的に歴代戦隊の最終ロボに囲まれて滅多打ちされるのは酷いと思います。あれはいじめ以外の何物でもなかった。壁のように(中には壁のように見えるロボも)敷き詰められたロボの中で彼は何を思ったのでしょうか?
それはそうとアガスティアベースの罠。非常に物理的すぎる。何故あそこにギロチンをセットしたのか問い詰めたい。イザクの仕業?

・アガスティアベースの衛兵
一瞬で散って行ったのがもったいないぐらいカッコいい雑魚でした。
もしかしたら次回のセイバーで登場するのでしょうか?
次回は賢神が4人登場するらしいので。そちらの流用か何かでしょうかね?

・謎の少年
個人的には戦隊、ライダーで「しょうたろう」と言われたら左さんが思い浮かぶので正体に全く気が付かなかった。
絵描きを目指している。しょうたろう。記念作品。
答えは一択ですよね。全部左が悪い。

・藤岡弘、
さすが全てライダー、そして戦隊の始まりといってもいいお方。ラストは主人公のようでした。カッコ良すぎる。
今回の主役と言っても過言ではないのでは?

・鴻上
新しいライダーの誕生となったらそりゃハッピーバースデーしますよね。
しない方が不自然。
いやでも最近だとウォズの方が祝っている気もしますがウォズはジオウ以外にはそれほど興味なさそうですし…他ライダーの誕生を心から祝えるのは鴻上だけ。

・仮面ライダーリバイ
思った以上に出番が多かった。実質仮面ライダーリバイスの一話分ぐらいの尺があったと思います。そりゃエンドロール後にプレゼントがあるよって言われますよね。
しかしあれだけ尺をとるならアスモデウス戦で出張らずちょい役でも良かった気がします。
ぽっと出の新ライダーがボスを倒してさっていく、というのはディケイドの時の仮面ライダーWを思い出します。

・仮面ライダーバイス
なにこのゼンカイジャーの5人を混ぜ込んで煮込んだようなキャラは…。濃すぎるのですが。
リバイが比較的まとも(に見える)な分バイスをぶっ飛んだ悪魔にしたにしたのでしょうかね?
まあ悪魔と契約(湯につからせる?)したリバイもぶっ飛んでいるキャラではあるのですが(経緯が気になります)

・仮面ライダーリバイス
初期フォームが恐竜(レックス?)でメガロドンのスタンプ?もある、という事
そして物語の冒頭はフェニックス研究所?とかいう遺伝子研究所。
つまりは絶滅した生物の遺伝子を使った(悪魔の遺伝子も使用しているようなので現存する遺伝子も使っているかもしれない)ライダーなのでしょうか?
一応メインは悪魔の力を使用しているライダーという訳なのでしょうかね?
50周年記念作品。そしてヒーロー戦記劇中で自分の描くヒーローは正義も悪もない、といった台詞があったので悪魔の力を使うというコンセプトは狙ったものだと思いますが。
そもそも初代のライダーは自身の力を悪魔のような力といったニュアンスの台詞がありますからね。悪魔モチーフなのは意図的なのでしょう。
しかしバイスがあまりにやりたい放題なのであまり悪の力といった印象は無いのですがそれは1話を見たらのお楽しみという事になりそうです。
もしかしたらとんでもない悪行を繰り返している悪魔と契約したらちょっとまるくなった姿が映画でのバイスなのかもしれないですし。
しかしライダー二人で戦闘につかるというのはシュールな絵ですね。

・五十嵐一輝
潰れかけた銭湯が実家?なんですね。
そしてバイスの契約が恐らく実体化させて湯につからせる事。
これなら毎週毎週主人公の全裸が出てきても不自然ではない!
…いや確かにイケメンで筋肉質だからってそんなに毎回毎回裸アピールしなくてもいいと思います。
映画の尺の中で2回(銭湯シーン、銭湯前で弟?と話すシーン)脱いでますからね。3回目は流石に無かったですが。
バイスに対してやりすぎ、的な台詞がありましたがこちらもある意味やりすぎな気がします。
しかし台詞で「沸く」というのが多かったのですが銭湯絡みの台詞なのでしょうかね?
「お前を止められるのはただ一人!俺だ!」
「物語の結末は俺が決める!」
に続く決め台詞が気になります。

・バイス
一輝と契約した悪魔(?)である
一輝との会話は他には聞こえない
変身時以外は物理的に干渉できない(模様)
一輝の鼻から出られる
一輝の耳からも出られる
バイクに変身できる
いやむしろバイクというよりドローン
基本的に周辺への危害は気にしない
カウントダウン大好き?
個人的には人間ちゅわんと会ったハイテンションな時のガオーンとノリノリの時のジュランと知的好奇心が暴走している時のブルーンと切れた時のマジーヌが合わさったようなキャラに見えるのですが。混ぜるな危険。
これが悪魔と契約するという事なのか…。
怒られてもひたすら前向きなところは介人とも言えなくもない。そして被害を気にしないのはゾックスとも言えなくもない。
つまり彼は一人ゼンカイジャー。

特撮
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